イクメン・パパの奮闘記!,子どもには無限の可能性がある!,楽しい子育て,生長の家本部講師

絵手紙を通して感謝を伝える(1)/山本一信

2015年6月20日  

山本 一信(本部講師)

 

私には、上は小学3年、下は小学1年の2人の娘がいます(いずれも当時)。

長女はおっとりした性格ながら几帳面で聞き分けの良いタイプ、

次女はとても要領の良いタイプです。

 

例えば、家族そろって休日に遊びに出かけたり、外食のときは、

いつもは母親べったりの次女も、愛想良くこちらに寄ってきます。

しかし、その愛想の良さはその時限定のためか、帰宅する頃には効力はなくなっています。

我が子ながら感心するところです。

 

また、次女はマイペースで、一度言い出したらなかなか意見を引っ込めないところがあります。

怒られた時も「ごめんなさい」がなかなか言えないため、

必要以上にこちらも怒鳴ってしまうことあります。

 

その都度、こちらも

「感情的になりすぎたな」

と深く反省するのですが、お互いに同じ事を繰り返してしまいます。

 

「まだ幼いから」

と思う反面、父親として次女となんとか上手くコミュニケーションがとれないものかと

少し気にかけていました。
ある日のこと。

テレビであるタレントが、家族あてに「絵手紙」を送って喜ばれていると話していました。

「たった50円で家族が喜んでくれるなら安いものじゃない」と語る姿がとても印象的でした。
なぜ“とても印象的”だったかというと、実は数ヵ月前、絵手紙を始めようと、

絵手紙セットを購入したのですが、

1回使ったきりで、ほったからかしになっていたからです。

 

すると不思議なことに、同じ時期に長女と次女がそれぞれお菓子の箱で小さなポストを作り、

“手紙を入れてね”とお願いしてきました。

私は「この機会に絵手紙を書いて、子供たちに渡そう」と、

しまい込んでいた絵手紙セットを引っ張り出しました。

最初は描きやすそうなこともあり、子供たちが大好きな“ぬいぐるみ”を描くことにしました。

ただ、子供たちにあまり上手でもない絵を描いている姿を見られるのが気恥ずかしく思ったため、

朝早くこっそりと描き始めました。

 

12色セットの絵の具を駆使して、色を混ぜ合わせてみるのですが、

なかなか思ったような色になってくれません。

また、いざ塗ってみると色が薄すぎたり、にじんでしまいました。

子供が喜ぶ姿を思い浮かべつつ悪戦苦闘の末、

決して上手とは言えない2枚の絵手紙が完成しました。

 

どんな反応をするか楽しみにしながら、私設ポストに投函しました。

その後、起きてきた子供に「ポストに手紙が入っているよ」と伝えると、

興味津々でポストをのぞき込みました。

自分宛の絵手紙を見つけ、お気に入りのぬいぐるみが描かれているのを見て

2人とも大喜びでした。

 

私は「頑張った甲斐があったな」と思うとともに、少しホッとしました。

どうやら子供にとっては、絵の上手下手よりも絵手紙をもらったこと自体が、

うれしかったようです。

それから子供たちが夏休みに入ったこともあり、機会を見つけては、

親子で絵手紙を描くようになりました。

 

子供たちは私の絵を見て「上手ね」とほめてくれます。

私も子供たちの絵を見て「とても上手だね」とほめます。

単にお世辞でほめるのではなく、色づかいやデザイン、

手紙の文章など私には無い個性というものを感じるのです。

 

それだけでも新しい発見でした。

今のところ、私自身の絵の上達はまだまだですが、

絵手紙の作成を通して、子供を讃嘆することについては上達したのではないかと思っています。

 

(生長の家相愛会「父親教室」HPの「今月の講義」、2009.08)

 


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