社会問題に関するもの
宗教で今の危機的な世界情勢を変えられるでしょうか
最近の危機的な世界情勢を見ると、宗教で地球を救えるのかどうか、大変疑問に思っています。愛や祈りによって地球を救えるのでしょうか? 米国のブッシュ政権のやっていることは宗教的に大犯罪だと思います。人々を殺したり、憎しみ合い、再び殺し合いをさせる……。どうして宗教界はブッシュ政権を批判しないのでしょうか? 生長の家で説くように世界平和をお祈りして、彼等が愛に目覚め、改心するのを待っていては、時間が足りないと思いますが、どうなのでしょう? 待つべきなのでしょうか?。
祈りの力の偉大さに目覚めることで、私たちの世界は変わっていきます
あなたが言われるように、世界の情勢は危機に直面しています。世界の各地で紛争が起っており、これがいつ大戦争になるか、予断をゆるしません。
こんな世界のなかで、宗教者が世界平和を祈っているだけでは、本当の平和はやってこない、というあなたの心配はもっともです。
しかし、生長の家では、この危機に瀕(ひん)した世界をみとめて、それを克服しようとするのではないのです。
生長の家では、あなたの考えとはまったく逆に、これから世界の平和を求めるのではなく、世界の平和はすでに実現されている、というのです。その根拠は生長の家の唯神実相論からくるのです。
唯神実相論とは
それは生長の家の独得の哲学であり、神のみが本当の実在であって、ほかのものは存在しないのである、という教義からくるのです。それは同時に、神は“善”であるから、悪はない。罪もない。病気もない。そしてさらに端的に“現象なし”といいます。
このことは、現象をそのまま、ある、と認めて、その現象をよくしようと考える人々からは180度違う考え方であります。しかし、あなたが、もし「神」の存在を認め、神の創造の完全さを認めるならば、この現象世界はあるように見えてもほんとうはナイ世界である、と納得することができると思います。
この実相世界について、生長の家総裁・谷口清超先生は次のように書いておられます。
「ちょうど霧が晴れて、美しい風景が見えて来るように、現実に『よきもの』が現れて来る。このような時われわれは、霧がかかっていても、そこに現に美しい風景があることを知っているであろう。つまり、霧が晴れるにつれ『美しい風景』がつくられて行くのではなく、霧が美しい風景を覆っているだけだという事を知っている。美景は前もって既にあるのだ。それがしだいに、或いは忽然として現れて来るだけなのである」(『善意の世界』日本教文社刊、28ページ)
私たちの眼には見えなくても、神につくられた完全な世界は、すでに、今、ここに在(あ)るのです。このことを知るために私たちは「神想観」(生長の家独得の座禅的瞑想法)という観行をおこなったり、聖経の読誦をします。
神が創造(つく)られた“完全な世界”がこの世にあることを信じること
あなたに知ってもらいたいことは、まず、神が存在するということ、そして神はすべてを“善”く創造(つく)られたということ。
次に、現在あるように見える不完全な世界は、それを認めて、それをなくするためにたたかうのではなく、実相の光を輝かすときに、消えて行くということ。
この二つを納得することはできたでしょうか。
谷口清超先生の近著『楽しく生きるために』(日本教文社刊)に、次のような個所があります。それは、お金を盗(と)る目的で19歳の女の子が殺されたことに関連してであります。
「全く気の毒なことである。それはこの地上がまだ天国から程遠い『現象世界』つまり“影の世界”だからである。五官で見たり聞いたりしているだけだからだ。しかし天国は今・此処(ここ)にすでにあるのだ。それを心で観(み)ることができるような人々が増えてくると、地上にも段々それが現れるのである。
ところがそのような実相をナイと思ったり、観たり信じたりしない人びとが大部分だと、いつまでたっても天国らしい世界が出て来ない」(197ページ)
宗教を信じている人々のなかでも、この現象世界の存在をそのまま信じ、神の創られた完全円満な世界をみとめない人々もすくなくありません。
私たち生長の家は、闇を見るかわりに光を視(み)、その光の波をひろげる運動をしているのです。今ここに神の愛が、智恵が、すばらしい祝福がみちあふれていることを認め、感謝する同志を拡大することを運動としています。
拙著『光の国から』(日本教文社刊)の20〜22ページに、私が仙台で以前空襲に遭った時のことを述べております。家族が力を合わせて毎日神想観を行じ、戦争の中で戦争のない世界がここにあることを観じつづけました。そうしたら、私の家だけが空襲をまぬがれました。これは偶然ではないと私は信じております。このことから私は祈りの力の偉大さを確信することができるようになったのです。もっともっと多くの人が祈りの力にめざめてほしい、と願っております。
興味があれば同著をご一読下さい。
このQ & Aは、『理想世界』平成15年4月号に掲載されました。
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