教義に関するもの
「罪は本来ない」ならどんな悪事も許される?
生長の家のお話を聞いて「罪は本来ない」ということを聞き、どうも釈然としません。罪がないというのなら、どんな悪事をしても許される気がしますが…。僕はこれまでに女をだまして体の関係を持ったり、キャッチセールスで人をだましてお金を取ったりしたことがあります。今は普通の仕事をしていますが、過去のことをときどき思い出して不快な気持ちになり、つい大酒を飲んで投げやりになってしまいます。嫌な過去を消し去りたいのですが、心を入れ替えて気持ちよく生きていくことはできますか。
過去に犯した罪を心から懺悔し、神の生命が自分の生命であるとの自覚を得たとき、明るい人生を取り戻せます。
「罪がないというのなら、どんな悪事をしても許される気がします」というあなたのような疑問を抱いている人は結構多く見られます。どうしてそのような疑問が生じてくるのでしょうか。まず、大切な二つのことを知る必要があります。
その一つは、「汝自らを知れ!」という古聖ソクラテスの言葉のように、「自己が何者であるか」「人間とは何か」という最も重要な根本命題についてであります。もう一つは、我々が住んでいるこの現象世界の成り立ち、すなわち”現象顕現の法則”についてであります。
さて、一つ目の「人間とは何か」という人間にとっての根本命題でありますが、これについては古来、仏教、キリスト教を始め、今日まで何百年何千年と普遍的に続いている様々な宗教の祖師達が、この「人間とは何か」を求めて厳しい修行の果てに悟りに到り、その真実を説いてきました。
そして、生長の家の創始者・谷口雅春先生も求道の末、『生命の實相』(全40巻、日本教文社刊)などの書物を通して、「人間とは何か」との真理の門を万人に開かれ、多くの人々が救われてきました。
生長の家では立教以来、「人間の実相(神が創られたままの本当のすがた)は、神の子の生命である。神の子の生命は、罪も病も迷いも死も本来無い永遠生き通しの生命である。神の子の生命は円満完全大調和・無限である」と説いております。
そして、人間の肉体は、人間の実相である「神の子の生命」を輝かしていくための素晴らしい道具であると教えています。
では、この肉体という道具を使って、人間の実相である「神の子」の生命を輝かしていくにはどうすればよいのでしょうか。それは、「言葉」を一瞬一瞬、どのように使うかにかかっています。言葉という場合、生長の家では思念(想念)・発声音・表情を合わせて言葉といいます。この思念・発声音・表情という言葉がなければ人間の生存及び生活が一瞬たりとも成り立ちません。従って、我々人間は「今」の一瞬をどのような言葉を使っていくかが最も重要になってくるのです。
罪の意識で悩むのは、本質に良心があるから
二つ目の現象世界の成り立ち、すなわち“現象顕現の法則”についてですが、この現象世界は先ほど述べたように言葉(思念・発声音・表情)の通りに展開するのです。これは仏教で説く「三界は唯心所現」のことであり、現象界は全て心が現す世界であるということです。
従って、あなたが「罪がないというのなら、どんな悪事をしても許される気がします」という論理は、この法則から照合して見ると、「悪事をする」という思念・発声音・表情である「言葉」の現れ(結果)として、実際に悪事となって現れるということになります。
生長の家で言う「罪が無い」というのは、「人間の実相である神の子の生命の自覚から観じられる“真実に存在する世界”」のことであります。そして、「人間・神の子」の真理に本当に目覚めた時、「悪事をしよう」等の「神の子らしくない心(言葉)」は「神の子には本来無い心」ですから起こりようがないのです。
このことをしっかり認識して下さい。あなたは、過去に犯した様々な「悪事」に当然現在も悩んでおられます。それは人間の本質である良心(神の子の心)があるからです。あなたに必要なことは、過去の行いを心から懺悔することです。それには次のような言葉を心に満たしていかれるといいでしょう。
「神の子を忘れていた心によって様々なことを犯したこと、ご迷惑をかけた方々に心よりお詫びいたします。本来の私はそのような罪を犯す人間ではなく、神の子の生命が本当の私の生命なのです。この真実を教えて頂きましてありがとうございます。今後は本当に人様のお役に立たせて頂きます」
その懺悔によって本来実在しない罪は消え、あなた本来の神の子の実相を輝かせながら生きることができるのです。どうぞ、『生命の實相』を繰り返しお読み下さい。必ずや、明るく輝いた人生を迎えられることでしょう。
このQ & Aは、『理想世界』平成18年12月号に掲載されました。
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