体験談

「自然の中の合同支部例会」を開催/広島教区栄える会副会頭 岡田達明

2022年5月23日  

 広島教区栄える会では2013から年1回程度「自然の中の合同支部例会」と題して自然散策を目的とした、主に広島県内の史跡や名勝を巡る行事を企画開催しています。もともと「栄える会ならではのユニークな行事を立ち上げたい」との浦上 保・生長の家栄える会副会長の発案から始まりました。ガイド兼コーディネーターは動田 鷹人(ゆりた たかと)さんという方です。この方は様々な事柄に精通されていて、とても勉強家で広島教区ではちょっとした有名人です。例年は教区で作成した「LINEグループ」や「Facebookグループ」を始めとしたSNSの他、支部長さんからの声かけを通した告知活動によって、生長の家を知らない方も多数参加されています。実際、このイベント参加がきっかけで顔見知りとなり、「生長の家講習会」や「繁栄ゼミナール」に熱心に足を運んでくださるようになられた方が今までに5名いらっしゃいます。

 今回は新型コロナ感染状況が少し落ち着いていた昨年11月に開催した時の模様をレポート致します。 
 開催日の2021年11月28日(日)は天候にも恵まれ、11月だと言うのに動くと汗ばむ程の陽気の中、9名の参加者が集まりました。その前年は「緊急事態宣言」が発令されていた状況で、軒並み行事が中止になったこともあり、いつも以上に動田さんも力が入ったと仰いました。後で伺うと何度も目的地周辺を下見してくださったのだとか…。
 
 出発地点の広島電鉄・草津駅から少し入ると、最初に出迎えてくれたのは、迷路のように入り組むようにして建っている「古民家」。一人で来ていたら迷子になっていたと思います。「遠見遮断(とおみしゃだん)」と呼ばれる特徴的な町並みは、侵略者から町全体を把握されにくく、防衛面でも優れたものでした。どの古民家も重厚な雰囲気を持つもので、賑わいのあった当時の面影を見せてくれます。
 数ある古民家の中から 「廃船の材料を再利用した外壁」を発見できたことは、新鮮でした。かつては港町としても栄えていた故なのでしょうか。資源を大切にする想いは私たちと相通じるものがあり、とても嬉しく思いました。

 それ以外にも今ではあまりお目にかかれなくなった「卯建(うだつ)」も見る事が出来ました。これは一階屋根と二階屋根の間に張り出すように設けられた屋根のついた小さな壁で、当初は隣接した建物からの火事の燃え移りを防ぐために考案されたものでしたが、次第に装飾的な意味合いに重きが置かれるようになったと言われています。

今では珍しくなった「卯建」

 また浄教寺という寺では樹齢310年余りと言われる「臥龍松(がりゅうまつ)」を見る事が出来ました。一本の松から四本の枝が伸びており東西に伸びた枝は、およそ20メートルにも及びます。まさに圧巻の存在感でした。

 広島市中心部から5キロ圏内に位置する草津は、遠見遮断という特徴的な町並みに廃材を再利用した古民家と、10以上の寺院から構成されていました。時代変化に適応しながら環境にも優しい町づくりを垣間見ることができた貴重な体験は、新たな郷土愛を育むきっかけに繋がりました。これらの地域の文化遺産を巡ることで、広島県に住む喜びと誇りを実感するものになりました。


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