繁栄ストーリー

神の御心を第一に

2015年5月16日  

生長の家栄える会監事
大阪教区栄える会会頭  樋上 雅一

樋上雅一

皆さん、有難うございます(拍手)。今日は「神の御心とは何か」ということでお話をさせていただきますが、研修会3日目ですから大切な「唯神実相」と「心の法則」についてはもう学ばれたと思います。今日は「実相直視」と「唯心所現」についてお話しさせていただきたいと思います。

綺麗な千円札から払う習慣は人生を変える

この間もここでお話しさせてもらったのですが、買い物をして財布からお金を払う時に、新しいお札から払うか、古いお札から払うか、皆さんどちらから払われますか? 古い、汚い札を払って、自分が綺麗な札を持てば、喜ぶのは自分だけですね。だけどまずは相手を喜ばせようと、新札から払うようにすれば、相手を喜ばせることが出来ます。少しでも「人を喜ばせよう」という思いを実行できます。

しかし、なかなかそれが出来ない。でもそれが実行できるようになると、人生が大きく変わって来ます。たかだか千円払うのにどうするかによって、運命が変わって来るのです。本当に心によって、どうにでもなる。心の持ち方によって、皆さんが実際に繁栄されている姿が、私の目の前にも、どんどん出て来ているのです。

ここに懐中電灯と『新講『甘露の法雨』解釈』などにもよく昔から描かれている絵を持って来ました。

まず右端に「光源(神)」と、描いてあります。この実相世界が、私達の心のレンズを通して、この現象界に現われる。これが原則(唯心所現)です。毎日皆さんの目の前に現われている現象は、ここ、心のレンズを変えることによって、どう変わって行くのか、ということです。

例えば腹の立つ心を赤としますと、そのレンズを通して、外界は赤く、腹立たしく見えます。あるいは病気などで、自分の心がブルーになったら、外界にブルーが写る。自分の目の前に出て来るのは全部ブルーになる。もっと悲しい事がどんどん出て来ます。

ということは、心のレンズで何ぼでも変化できるのだから、「どんどん変わる心の照準を、どこに当てるか」ということが、一番大切になって来ます。豊かな心になれば、豊かなものが出て来る。先程の千円札の話ですが、「人を喜ばせたいな」という心があったら、自分自身が喜ぶ事が、どんどん目の前に出て来るんですよ。

自社ビル建て替えで父の意見と違い悩む

私の体験を申しますと、祖父の時代から建設業をやっておりまして、私も父が社長の時代に、ある会社を辞めて、わが社に入社しました。そこで仕事に精を出していましたが、事業継承を巡って問題が起きました。

父は、自分は高齢になって行くので、相続税も考えて、「ビルを建て直したい」と言い出しました。「絶対の自信があるから、今建て直しても大丈夫だ」と言い切るのです。

当時はバブルで、土地も高くて10億ほどしたので、相続税も高くなる。それで銀行が毎日のように来て、家賃収入や利息に基づいて、色々な返済計画書が作られた。初めは納得できるものがなくて、何度もシミュレーションをやっていましたが、そのうち、バブルも終わりに近づいて、仕事が目に見えて減って来た。物価はまだ高いのです。でも父は、「どうしても建てる」と言うんですよ。

それで顧問の会計事務所で調べてもらったら、「止めといたらどうですか」と言われた。その頃、近所に立派な事務所ビルを建てた所があったのですが、やがて売りに出され、潰れてしまった。それで私は「これあかんのと違うかな」と言ったけど、父は「大丈夫や、心配せんでええ」と言う。

当時は、私も生長の家の教えに触れていたから、「父母に感謝」というのは知っていたので、父に強い事も言えなかった。最後にはもうどうしようもない気持ちになり、生長の家の知人にアドバイスを求めたんです。

すると「それはあんたの心が、神様の方に向かずに、どうしようかと迷っているばかりだからだ。真直ぐ神様の方に向いたら、神様のアイディアがどんどん出て来て、幸せな方向に導いてもらえる」と言われたんですね。「じゃあどうしたらいいだろう?」と思った時に、「父も喜ぶ、皆も納得する方法があるはずだ」と思えたんですね。

自宅を開放し毎朝5時半から神想観を実践

それは「明日から、自宅を開放して、5時半から神想観を皆さんと一緒にやる!」ということでした。やはり「会場にするぞ」と決意するまでは勇気が要りました。それは毎日の事ですからね。それまでは宇治で練成を受けてからずっと自分では神想観をしていましたが、「人さんの為になんかやらんといかん」というのが欠けていた。「ここで変えんといかん」と、私自身が決意できたんです。

それからは毎朝4時半に起きて、皆さんをお迎えしました。近所の人で、夫婦が仕事のことで、うまく行ってなくて悩んでいる方、それからやはり事業継承で、父に勘当されていた青年、私を助けようと思って参加された方などが、寒い冬でも自転車をこいで来られます。

皆さんが本当に一所懸命来られるんですね。会場では、神想観をした後、先祖供養をし、普及誌の輪読をしました。ある時などは、「明日倒産するかもしれないんです。寝ていられないから来ました」と、4時半に来られて、神想観をされて、「あー、ちょっとホッとしました」と言うて、お聖経を誦げて帰られた方もあります。

尊い契機を与えてくれた父に心から感謝

早朝神想観の集いも10年以上続きまして、あるご夫婦の問題も、仕事を変えるということによって、解決しましたし、父に勘当されていた青年も、父と和解し、アメリカに2年間留学した後、会社を継ぐということで解決しました。その他の皆さんのそれぞれの問題も、全て良い方に解決して行きました。

結局は、自分自身が今まで出来なかったことを、生長の家を通して、本当に教えていただいた。「すべてに感謝させていただけるんだなあ」ということが、あの時、本当によく解りました。

そして尊い契機を与えてくれた父に、心から感謝しました。やはり宇治別格本山の楠本加美野先生がよく言われるように、「父母に感謝すること」が、すべての根本だと思います。

それでわが社のビルの新築工事がどうなったかといいますと、これがまた神の御心になって行くんだなというのが、私の拙い体験なんですね(現在ビルは新築されています)。

本日のテキスト『生長の家ってどんな教え?』の106頁に「“最もよい祈り”は実相を祈ることです」と書いてあります。さらには、必ずしも自分の希望が最も良いとは限らないので、「生長の家がお勧めしている祈りとは、『私の希望が実現すれば、自分が素晴らしくなるだけでなく、すべての人や生物が喜び、大調和の状態になる』というイメージを心に描くことであります。(中略)自我に執着しない『放下の心』を表明するのが、正しい祈りですね」と書いてあります。

絶望している人、深い悩みがある人には、まず「人間は神の子です」ということを伝えています。いつも「希望はありますよ」と伝え、練成会に行かれることをお勧めしています。たとえ練成会に1回参加しただけでは解らない事でも、2回、3回と参加するにつれて、必ず「いい話だ」と理解してもらえて、皆さん幸せになって行かれます。

心の構造と3つのポイントについて

私達の心の構造については既にご存じと思いますが、心の構造を三角形で現わすと、心の構造の一番下には、潜在意識の底の底にあるスーパーコンシャスネス、超在意識といって、一切の事を知っている心があるんですよ。すべてを知っていて、私達を安全な所に導いてくださるんですよ。

神様は最高の善であるので、私達の自覚が神様と一体になっている限り、悪が来ることはあり得ません。私達が善と一体になっているとき、自己の中から催して来る示唆にそのまま素直に従っていれば、善のほか来ることはあり得ないのです。ここでそうなるための3つのポイントについて説明します。

  • 1.想念:こうありたいとか、神の御心に叶ったことをやりたいと想ったら、それを言葉に出して言う。
  • 2.言葉は「鳴り響き」「成就する、成る」ものなんです。そして行動が大事なんです。
  • 3.行動することによって、人生は大きく変わります。動けば動くほど、宇宙の法則に乗っていれば、どんどん良いものが現われて来ます。

是非この3つを実行してください。

千房の中井社長のこと

お好み焼きの千房という会社がありますが、そこの中井正嗣社長も、宇治で10日間練成会を受けられて、『生命の實相』も全巻買われ、栄える会の会員もされた方です。素晴らしい方で、「暴走族で暴れた若い子たちが立派になってほしい」と思い、教育を徹底的にされているんです。そういう青少年たちは、「自分は悪い事をしてしまった。罪を犯したのだ」という強い罪悪意識を持っている。その人たちを立ち上がらせたいと、刑務所に求人募集を出される方です。

そして採用したら、当人を徹底的に信じる方です。たとえ最後のレジの中のお金が足りない時でも、彼らを疑うことなく、絶対に信じ切ることを貫かれる。人はそこまで信じられたら、良くなるしかない。そのようにして皆さん立派な店長になって行かれます。

その中井社長のご長男さんが、44歳の若さで、この5月に亡くなられたのですが、私も凄いショックで、お葬式に参列させていただきました。

ご長男は、亡くなられる時に、ベッドの上で起こしてほしいと言われ、周りの人達に「ありがとう、ありがとう、ありがとう」と3回言われて、パッと亡くなられた。中井社長も泣きながら挨拶されましたが、そこにご長男の子供さん(長男)を立たせて、挨拶されました。

まだ高校2年生ですが、父を亡くした人が、「皆さん有難うございます」と言われ、「私が家庭を支えます」と言われた(拍手)。家庭でも立派な教育をされている。会社でもやっておられるので、千房からはそういう立派な方がどんどん出て来ておられます。

大阪教区栄える会の活動について

大阪教区で、久利教化部長のご指導のもと、ゲスト講師として『生きがいの創造』シリーズなどで有名な飯田史彦さんをお招きして、講演会を開くのですが、この方は福島大学の教授だったのですが、脳内出血で倒れられて、その時に「極限に眩しい光と出会い、自分が眩しい光を発しながら大爆発をして、一瞬のうちに宇宙全体にまで広がって行くような不思議な感覚に襲われた。そして同時に全く違う次元に自分が繋がって行くのが分かった」という体験をされました。

分かり易く言うと、「自分が光となって、物質世界とは全く違う、霊的な世界、魂がエネルギーで満たされる世界へと移動した」というのです。これは生長の家総裁・谷口雅宣先生が全国幹部研鑽会で紹介された、脳解剖学者のジル・ボルト・テイラーさんが、やはり脳出血で倒れた時に、「自分がエネルギーと一体となって、宇宙のエネルギーと繋がってしまう」という、体験内容と非常に似ていますね。

そしてその光から、この世の地位や名誉や財産が、光の世界(霊的な世界)では評価されず、「学ぶ努力、愛する努力、使命を果たす努力」が評価されると聞き、大学教授を辞めてしまうんですね。地位も名誉も財産も捨てて、使命を生きたいという風に思われた。その様な方で、私達にとって本当に大切な事について、語っていただきます。ご参加ください。

それから大阪教区では、植樹・植林活動もやっておりまして、すでに5回やりまして、全部で6,500本、植樹してきました。小さい子が土に触れながらやってくれています。私は「四無量心を行ずる神想観」をずっとやって来ましたが、お陰様で当時の橋本知事とご縁がありまして、大阪府のある事業に参加して、それで大阪府の土地を借りることが出来たんですね。

我々にはお一人ずつ、大切な使命があり、この素晴らしい教えを伝えて、自分自身も幸せになり、また言葉にして行動に移して、幸せになる方を沢山作って行きたいと思います。有難うございます(拍手)。

◯平成26年5月「能力開発研修会」講話より:宇治別格本山にて◯


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