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自作の油絵が生光展賞に輝く

東京都の玉井亜季さん

東京都世田谷区在住の聖使命会員で画家の玉井亜季さんは、去る10月9日〜15日、東京銀座画廊・美術館(東京都中央区)で開催された生長の家芸術家連盟(生芸連)美術展「第28回生光展」に20号の油絵を出品し、見事、最優秀の生光展賞に輝いた。『踊るシヴァ』と題した受賞作は、インドにあるヒンズー教の石窟(せっくつ)寺院の壁に彫られたシヴァ神の石像を描いたもの。小学4年の時から絵を習い始め、美術大学卒業後、画家の道へ。昭和53年、自宅のポストに入っていた『白鳩』(旧版)を読んだことがきっかけで入信。その後、パリに16年間滞在してアルバイトをしながら絵の制作に励み、平成11年に帰国後、15年から毎年、生光展に出品し続けている玉井さんは、「今後も教えを学びながら、見てくださる方が癒されるような絵を描いていきたい」と意欲を語っている。(関連記事

◆死別の悲しみを乗り越える

去る10月9日、東京銀座画廊・美術館で第28回生光展の初日に授賞式が行われ、モスグリーンのジャケット、白地に赤と茶の花柄のタートルネックセーターという秋らしい装いの玉井亜季さんが、受賞者を代表してあいさつに立った。

玉井さんは「生光展賞という大きな賞を頂いて身に余る光栄です」と謝辞を述べた後、受賞作の制作経緯を語った。


「見る人が癒される絵を描きたい」と玉井さん
(受賞作『踊るシヴァ』の前で)

今年春、実父と恩師を相次いで亡くした玉井さんは、悲しみから絵筆が持てなくなり、生光展への出品をあきらめかけたが、「いつか油絵にしたい」と思っていたインド中部のエローラ石窟寺院にある歌舞音曲の守護神とも言われるシヴァ神の舞踊姿の彫刻を思い出し、それをモチーフ(題材)に描こうと決意。

「神の像を描くには神様の力が必要」と思った玉井さんは、毎日、『甘露の法雨』を読誦した後、「大いなる力を与えてください」と祈り続けて、制作に没頭したという。

「見えない力に導かれるようにして描くことができました。私の好きな神様の絵を描くことで、精神的にもすっかり立ち直ることができました」

あいさつが終わると来場者で埋まった会場から大きな拍手が起こった。

玉井さんの受賞作『踊るシヴァ』(20号)は、画面全体が青緑色の色調で統一され、中央で右足を上げて踊るシヴァ神の彫刻が、立体感をもって迫ってくる力作。

審査に当たった小杉繁良・生芸連委員長は「作者の心境とモチーフが1つになって非常にいい作品」と高く評価している。

◆教えで人間関係の悩みを解決

玉井さんは、「絵がもっと上手になりたい」と小学4年生の時から洋画家のアトリエに通って絵を習い始め、女子美術大学を卒業した翌年からパリに1年半留学。美術学校で学びながら、油絵の制作にいそしんだ。

帰国後は、銀座の大倉画廊で個展を開催。パリで描いた風景画などを展示して好評を博し、また、国内の公募展に出品して入選を重ねる一方、昭和43年ごろから、自宅のアトリエで小中学生に絵を教え始めた。

そんな中、45年、人間関係で深刻に悩んでいた玉井さんは、自宅のポストにあった『白鳩』を何気なく読んで「私が救われるのは生長の家しかない」と直感。東京・原宿の生長の家本部会館を訪ね、その場で聖使命会に入会。

その後、『生命の實相』を拝読したり、本部練成道場(東京・調布市)や総本山(長崎県西海市)の練成会に参加して教えを学ぶうちに、「“相手を悪く思ったのは間違い。私を生長の家に導いてくださった観世音菩薩だった”と気付き、その人を完全に許し、神の子として礼拝できるようになりました」という。

さらに玉井さんは、絵を習いにくる小中学生に“褒める教育”を実践し始めると、その指導は評判を呼んで、一時は80人の子供たちに絵を教えていたという。

一方、自らも絵を描き続けていた玉井さんは、「パリで本格的に絵を勉強したい」と、57年、再び渡仏。パリでは、当時、滞在中の地方講師の長島倫子さんが開催していた誌友会に参加して教えを学ぶ一方、国際的な公募展として有名なル・サロン展にも入選を重ね、やがて同美術団体の会員に名を連ねた。

また、パリ滞在中、インドを旅してインドの信仰深い土地柄が大好きになった玉井さんは、その後、何度もインドにスケッチ旅行に出かけたが、特に今回の受賞作の題材となったシヴァ神には特別に心を引かれ、何度も水彩やクレヨンでスケッチを重ねたという。


エローラ石窟寺院でスケッチをする玉井さん

◆「癒しを与えられる絵を描きたい」

こうして、渡仏して16年がたった平成11年、玉井さんは「人生に一区切りをつけよう」とと帰国し、先に帰国していた長島さんが都内の自宅で開催していた誌友会に参加し始めると、長島さんや参加者から「生光展に出品してみたら」と勧められるように。

こうして15年に開催された第25回生光展に、パリのバガテル公園を描いた『バラ園』を初出品したところ、奨励賞を受賞。その後も毎年、出品を重ね、昨年は優秀賞、今年は生光展賞と連続して受賞を果たした。

「生光展は、純粋に自分が描きたい絵を出品できる貴重な展覧会です」

今回の受賞後、白鳩会員になることを決意した玉井さんは、「今後、さらに教えを学びながら、見てくださる方が癒されるような絵を描いていきたい」と創作意欲を語っている。