TOP > Web聖使命 > 20061201号 > 記事

日本伝統工芸展でNHK会長賞
教え支えに竹細工ひとすじ

新潟県佐渡市の畠山青堂さん

新潟県佐渡市在住の聖使命会員で竹工芸家の畠山青堂(せいどう)さん(76)は、去る9月から東京・銀座の三越本店を皮切りに、来年3月まで全国12会場で開催される「第53回日本伝統工芸展」(文化庁、(財)日本工芸会など主催)に竹細工の作品を応募し、出品された工芸作品2,186点の中から、見事、上位7点のうちの1つ「NHK会長賞」に輝いた。幼少時の右足の負傷が原因で歩行に松葉づえを欠かせない体となったが、青年時代に生長の家の教えに触れ、前向きな、明るい気持ちで、長年、竹工芸家として竹細工の制作を続けて技能を磨いている畠山さんは、「大きな賞を頂き、長生きして工芸を続けてきた甲斐がありました。今後も、人から愛される作品を作りたい」と抱負を語っている。

「日本伝統工芸展」は、芸術性の高い工芸技術の保護と育成を目的に、工芸家の研究成果の発表の場として昭和29年から毎年開催される国内でも最高レベルの工芸展。

53回目となった今回は、木竹工、陶芸、染織、漆芸など7部門に合計2,186点が寄せられ、734点が入選、このうち16点が入賞を果たした。


「受賞後の次の作品が大切。気持ちを
引き締め制作に臨みたい」と畠山さん

畠山さんは「木竹工部門」に、竹細工『線状捻(ひねり)模様花籃(からん)』を出品して同部門では最上位となり、入賞作16点の中でも日本工芸会総裁賞など上位7位まで授与される個別賞のうちの1つ、NHK会長賞(1人)に輝いた。

畠山さんの作品は、佐渡産のマダケを細長く切った竹ひごを濃淡2色の茶色に染め、淡い色を内面に、濃い色を外面にそれぞれ異なる編み方で筒状に作った花籠(かご)。

審査員からは「リズミカルに連続する竹線のひねりが、作品全体に強さと張りを与えている。熟練の技巧は手堅く、シンメトリー(左右対称)で構築性の高いデザインを具現化。素材を生かす竹工芸の魅力にあふれた作品」と高い評価を受けた。

畠山さんは「南洋の植物の葉の形からヒントを得てデザインしました。仕事の多忙期と応募の締切が重なり、効率的な制作手順を考えてわずか1カ月の短期間で無我夢中で仕上げましたので、自信はありませんでしたが入賞して驚きました。これも妻やお世話になった人、生長の家の教えのおかげです」と謙虚に語る。

授賞式は、9月26日、日本工芸会総裁の宜仁(よしひと)親王殿下ご臨席の下、東京・銀座の三越本店で行われ、畠山さんは、表彰状と副賞30万円を授与された。

畠山さんは、3歳の時、事故で右ひざを負傷したことが原因で、ひざを伸ばせなくなり、歩行に松葉づえが必要な体に。

が、そんな困難にもめげず、昭和20年、国民学校特修科(当時)を卒業した畠山さんは「早く親を楽にさせてあげたい」と近所の竹細工の工房で働くようになった。


受賞作『線状捻模様花籃』(高さ34cm)

「佐渡は昔から良質の竹が採れる産地で、竹細工が盛んだったのです」

数年後、生長の家との出合いも訪れた。心臓病を患った兄が自宅で療養していた時のこと、隣町在住で熱心な信徒だった兄の知人が『生命の實相』などを持って兄を何度も見舞い、自らの治病体験を交えて「人間神の子。心の持ち方で肉体も環境も変わる」と熱心に説いてくれたことがきっかけで兄の心境が一変。1カ月足らずで心臓病が治ってしまったという。

「そばで話を聴き、兄の元気になった姿に感動した私も『生命の實相』を読んだり、誌友会などに参加して熱心に信仰するようになり、人生が明るくなりました」

31年、妻の花江さん(75)と結婚。36年には独立して竹細工の工房を建て、主に観光土産用の竹細工を作ってきた。58歳になった63年、技量にも手応えを感じるようになり、念願だった新潟県美術博覧会の工芸の部に竹細工の花籠を出品したところ、いきなり奨励賞を受賞。「それが励みになり、私の中の“芸術の炎”が燃え上がってきたのです」

すると2年後、今度は、全国規模の日本伝統工芸展に初出品して初入選。その後も同展に入選を重ねて、最高峰の工芸家の集まりである日本工芸会の正会員に推挙された。

今回の入賞作は既に売約済みという畠山さんは、現在、アメリカ人の知人の画廊経営者のために同じ作品を制作中で、
「竹細工の制作は、常に、“わが業(わざ)はわが為(な)すにあらず、神われを通してみ業をなさしめ給う”と心の中で祈りながら進めています。今後も“作品を通して人に愛を与える”をモットーに、まだまだ新境地を開いていきたい」と語っている。