TOP > Web聖使命 > 20070801号 > 記事

82歳の内科医が特別養護老人ホームを開設

長野県松本市 村山繁光さん

長野県松本市在住の相愛会員で、40年以上にわたって内科医院を営んで内科医として市民に慕われてきた村山繁光さん(82)は、今年3月5日、同市内に特別養護老人ホーム「ヴァルデス・ルー(やすらぎの森)」を開設した。往診の際、寝たきりの老人の食事や排泄の世話が行き届いていない現状を垣間見て、「老後を安心して暮らせる社会をつくりたい」という思いを実現させたもの。同日、施設長の村山さんをはじめ職員らが、1人目の入所者である同市在住の女性(73)を迎えて行った入所式は、翌日付の地元紙『市民タイムス』(日刊・約7万部)に紹介され、話題を呼んだ。村山さんは、「入所者の方ときょうだいのつもりで、笑い声や歌声が響く施設にしていきたい」と語っている。

 村山さんは、松本市出身。松本医科大学(現信州大学)医学部を卒業後、同大学付属病院に勤務。その後、県内2カ所の病院勤務を経て、昭和38年、37歳の時、松本市内に村山内科医院を開業し、長年、内科医として患者の治療に当たってきた。

その中で、村山さんは、往診を通じて、寝たきりの老人が朝食を一人で食べられなかったり、排泄物で汚れていたりする状況を垣間見て、「老後を安心して暮らせるような社会をつくりたい」と介護施設の必要性を痛切に感じていたという。

平成15年、78歳で医院の経営を後進に譲った村山さんは、新たな生きがいとして、「寝たきり老人のために何かできないか?」と、介護老人福祉施設の開設を決意。賛同した友人・知人ら計6人で、社会福祉法人「アルペン福祉会」を設立。理事長として、自ら、施設の用地や人材の確保、資金集めに奔走し、昨年9月着工、今年3月に完成した。

この特別養護老人ホーム「ヴァルデス・ルー(やすらぎの森)」は、鉄筋コンクリート造り2階建(一部4階建、敷地面積3,517.10㎡、延床面積5,260.30㎡)。要介護と認定された65歳以上の高齢者にサービスを提供する「指定介護老人福祉施設」で、80室(定員80人)のほか、ショートステイ(3週間まで)用に10室(10人分)がある。

また、入所者に自宅感覚で暮らしてもらいたいと、各階にリビングと厨房付きの食堂を設けたほか、娯楽のためのカラオケルーム、日本アルプスを望める屋上庭園を設置。さらに寝たままの姿勢で体を洗える霧状のシャワー装置や縁が上下して入りやすくした浴槽なども用意した。

肝心の看護体制は、看護師、介護員、ケアマネージャー、管理栄養士など68人の職員という充実ぶり。開設直後から入所者が殺到し、現在、90人の入所者で満室状態の上、100人以上が予約待ちをしているという。

村山さんがみ教えと出合ったのは、平成9年、72歳の時。ある日、急に右脇腹が痛み出した村山さんは、病院へ行くと急性肋膜炎と診断されて入院、その時、結婚前から生長の家を信仰していた妻の栄子さん(76)が枕元に置いてくれた『白鳩』などの普及誌を初めて読んだことがきっかけ。その中には、“病気本来なし”の教えや、心の変化で病が好転したり薬が減少することについて説かれており、「そうだったのか!」と納得したという。

「新米医師のころ、腰痛のおばあちゃんに、“薬”と称して重曹を処方して治したベテラン医師から、“重曹で治すくらいでないとだめだよ”と言われて驚いたことがありましたが、そのとおりの話が紹介されていて、ずっと抱いていた疑問が氷解したのです」

村山さんが、「病気は無い。大丈夫!」と強く念じていると、体調は好転し、1カ月後、無事、退院。

その後、早速、長野県教化部に赴いて、神想観の方法を学び、自宅で神想観と聖経読誦を始めたほか、教区練成会や誌友会にも熱心に参加するように。

「妻が信仰する教えの素晴らしさを、“露知らず”でした」

心と病の関係について一層理解を深めた村山さんは、入所者の話をよく聞くなど、精神面のケアに務めている。その効果はてきめんに表れて、不眠症だった高齢者の女性がすっかり完治した例もあるという。

村山さんは、「“生涯現役、生涯青春、生涯学習”をモットーにみ教えを一層深く学び、介護が必要な方々に残りの人生を捧げたい」と抱負を語っている。