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菊地慶矩さん

高齢者雇用で厚生労働省から優秀賞

岩手教区 菊地慶矩さん

 昨年10月、岩手教区栄える会会頭の菊地慶矩さん(64)の経営する(株)川嶋印刷(本社・同県平泉町)は、厚生労働省主催の「平成20年度高年齢者雇用開発コンテスト」で、優秀賞を受賞。10月2日、東京ドームシティ・プリズムホール(東京・文京区)で表彰された。
 このコンテストは、少子高齢化が進み、若い労働力が減少する中、職場で高齢者の知恵や経験を生かし、働きやすい環境づくりのアイデアや改善事例を同省が募集・審査している催し。
 昨年は全国から98件の応募があり、川嶋印刷は、最優秀賞(1社)に次ぐ優秀賞(2社)の中の1社に選出。理由はベテランの高度な技能・経験の伝承を進め、高年齢者の能力をフル活用するための働きやすい職場環境づくりを行ったというもの。
 具体的には、同社では、高齢者の筋力・視力など身体面の負担を減らすため、印刷機に紙を積む作業の機械化やマニュアルの文字拡大を行うなど作業環境をきめ細かく改善。
 一方、高年齢者の賃金、休日などの雇用契約を労使間で締結。ちなみに定年は60歳だが65歳まで希望者を全員再雇用し、65歳を超えても希望すれば、再雇用することもあり、現在190人の社員の中で65歳以上の社員が4人勤務している。
「定年制は、当社には基本的には必要ありません。品質の良い物を目指したら自然と良き仲間が集まり、そこに高齢者のベテラン従業員も働いていたということです。こうした職場環境は、若手が先輩の情熱を肌で感じることができる絶好のチャンスの場だと思います」(菊地さん)


若い社員を指導する75歳の小野さん(右)

 同社の最高齢は75歳の小野成助さん。昭和30年に入社し、平成7年、62歳で一度退社したが、3カ月後、同社の要請により同社と再雇用契約。小野さんは「いつまでも仕事ができるのはありがたい。若い人たちに仕事を教えられるのが自分の生き甲斐」と意欲的だ。
 菊池さんは、昭和58年、39歳の時、父親の清さん(故人)から同社の経営を引き継ぎ、「世界一美しい印刷物を作る会社にしよう」をモットーに経営に当たってきた。
 そんな菊地さんだが、社員だった若いころは、特に大きな夢や思いもなかったという。が、30歳の時、信徒の清さんの勧めで本部練成道場(東京・調布市)の産業人研修会に参加。そこで、故徳久克己本部講師から、「親が印刷屋で仕方なく継ぐなら、従業員や客に迷惑が掛かるから止めなさい。それより自分にしか出来ない事業を目指して、世界一を狙いなさい!」という指導を受けて目が覚めた。
 顧客から「印刷物が汚い」と苦情を受けて悔しい思いをしたこともあったという菊地さんは、社長就任後、“世界一きれい”をとことん追究し事業改革にも取り組んだ。
 同社の社員全員が聖使命会員で、講習会には社員の参加を促しているという菊地さんは、「人間神の子、皆一つの生命のきょうだいである社員が生き生きと能力を発揮できる職場環境をこれからも提供していきたい」と語っている。