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奇跡を呼んだ犬のリハビリ体験

人気テレビ番組で放映

東京都調布市 田中穂奈美さん

東京都調布市在住の青年会員で、亜細亜大学国際関係学部1年の田中穂奈美さん(19)は、昨年7月、佐賀市内の実家近くの河川敷で、後ろ足がまひして動けずにいた犬を保護。獣医から「神経が切れて治る見込みはない」と診断されたが、田中さんは親友の助けを得て懸命にリハビリを継続。すると犬は奇跡的に回復し、歩けるようになった上、元の飼い主も見つかった。そんな田中さんの介護の様子などが、去る5月14日、ビートたけしが出演する人気テレビ番組「奇跡体験!アンビリバボー」(フジテレビ系列)で、約25分間にわたって紹介され、大きな反響を呼んだ。「友達から“よかったよ”と言われてうれしかった」と笑顔で語る田中さんを訪ね、感想を聞いた。

元気に歩けるようになったラブと一緒に戯れる
田中さん(左)と好永さん

 犬は、黒毛で、大型犬のラブラドールレトリバーの雌。田中さんは「ラブ」と名付けて介護を始めた。腹をさすって排泄を助けたほか、リハビリにも取り組み、おんぶ紐で下半身をつり上げて歩かせた。以前、同じ方法でぎっくり腰になった飼い犬を治したことがあったからだ。
 が、ラブの体重は30㎏と重く、「1人では無理」と思った田中さんは、当時、同じ高校3年生で近所に住む好永晃さん(19)に相談。すると好永さんは「俺でいいなら何でもするよ」と毎晩1時間半、ラブの散歩を手伝ってくれるようになった。
「“重い”と言ったり、疲れた顔をすると、ラブが気を悪くすると思って、“ラブちゃんのおかげで、私の魂も磨かれるんだよ。ありがとう”と感謝の言葉を語りかけていました」
 こう語る田中さんは、白鳩会員で母親の由紀子さん(56)の勧めで、小学1年生の時から、毎回青少年練成会に参加し、青年会で活動するように。「コトバの力」の大切さを学んでいたので、常に優しい表情と言葉でラブに接したという。
 しかし、ラブの足には何の変化も見られずに1カ月が過ぎ、田中さんは「犬の車椅子を使おうか?」と心が揺れたという。
「その方がラブも楽しく散歩できるかもしれない。競輪学校の受験を控えた好永君にも迷惑は掛けられないと思いました」
 しかし、好永さんは、「おまえが“歩かせる”と言ったから手伝うんだ。俺の方は気にしなくていい。最後まで頑張ろう」と田中さんを励ました。
「意外に優しい人だと思いました」(田中さん)
 数日後の9月初め、全く動かなかったラブの尻尾が動いた。その後、同月末、ラブは立ち上がり、10月末には自力で歩けるまでに回復した。
 そんなラブと田中さんたちの触れ合いは、今年2月1日付の『佐賀新聞』で、“ラブが歩いた”の見出しで、大きく紹介され、話題を呼んだ。

◆ラブとの別れ

「協力してくれた両親にも感謝しています」
と田中さん。父親の貞徳さん、
母親の由紀子さんと共に

数日後、同紙を見たという県内の男性から「散歩中にいなくなった犬では?」という連絡があり、ラブの飼い主が判明した。
「ラブと離れたくない気持ちもありましたが、男性と対面した瞬間、うれしそうにじゃれつくラブを見て吹っ切れました」
 こうして2月8日、ラブは飼い主の元へ帰っていった。
「ラブには、最後まで諦めずに努力する大切さを学びました」
 田中さんは、昨年12月、第一志望の現在の大学に合格し、入学後、大好きな英語の実力を磨く一方、好永さんも競輪学校に見事合格し、プロ選手を目指す中で、2人は交友を続けているという。
「これからも、最後まで諦めずに夢に向かって頑張りたい」
 こう力強く語った田中さんは、爽やかな笑顔を見せた。