岐阜県飛騨市の地方講師で、元小・中学校教師の椙下美代志さん(93)は、昨年12月、エッセイと、自作の紙粘土作品、短歌を1冊にまとめた『続・ひろば』(四六判、118頁)を自費出版し、話題を呼んだ。
「文章と絵と俳句が3部構成になっている谷口雅宣先生のご著書『太陽はいつも輝いている』にヒントを頂きました」
椙下さんが、著書を親類や友人・知人に贈ると、「何回も読み返しました」「93歳とは思えない、若さと力強いエネルギーを感じました」などの感謝の手紙が30通も寄せられたという。
9月14日、記者が訪れた時、椙下さんは「宇宙の大生命をイメージした」という、鏡を素材とした紙粘土の作品を制作していた。紙粘土による淡い赤色の太陽と白い天使で、鏡の額縁を縁取った、ユニークな作品だ。
「取材してもらうなんて光栄やね。サンキューベリマッチ!」
中学では主に美術を教えていたほど絵が得意だった椙下さんは、昭和53年、あるテレビ番組で、紙粘土とガラス瓶を素材に人形を作っているのを見て、早速、独学で紙粘土を使った人形などの作品の制作を始めた。
制作方法は独特だ。『
一方、椙下さんは、昭和59年、シニア向けの月刊誌『百歳万歳』(百歳万歳社)を読んで同誌にエッセイや短歌を毎月投稿するように。平成16年、88歳の時、同誌に入選したエッセイ37編を収めた著作『ひろば』(新書判、158頁)を自費出版。今回の著書には、それ以降の入選エッセイ15編と入選した短歌71首を掲載した。
エッセイは、戦前からの思い出や、「日本一のひ孫たち」等の見出しで家族との触れ合いが描かれ、感謝の気持ちで生きる椙下さんの人柄が表れている。
「昔から日記を付けているので、読み返してエッセイを書きます。短歌も専用の日記帳に詠み、毎月3首投稿しています」
椙下さんは、昭和31年、長女の

42年から、得意の文章力を生かし、「よろこび」(B4サイズ)と題する手書きの便りを地元信徒に向けて発行。毎月1回、これまで40年間にわたって、信徒の体験談や行事予定、自身が感動した本などを自筆のカットを添えて紹介。信徒から大変喜ばれ、来年1月、記念すべき第500号を迎える。
この間、44年、地方講師、その後、支部長、地区連合会長を経て、定年後も後継者育成に尽力し、昨年11月、西日本光輪賞を受賞。現在も、自宅を誌友会と聖使命会感謝奉納祭に開放しているほか、日々の神想観と聖経読誦は欠かさない。
地元信徒にも、紙粘土を指導しているという椙下さんは、「やりたいことがいっぱい。手が動く限り創作活動を続けたい」と気力十分。“百歳記念”の本も出版しそうな勢いだ。