TOP > Web聖使命 > 20100501号 > 記事

揚げ餅の“ぺったらぽったら”でベンチャー大賞

広島教区 滝口みさきさんと小田章代さん

香ばしい匂いが漂う店舗で。滝口さん(左)と小田さん(右)

 昨年10月、2人の白鳩会員が設立した会社が、広島特産品を用いた新考案の揚げ餅「ぺったらぽったら」で製法特許を取得したり、同商品を観光名物にと世界遺産の宮島で販売するなど、精力的な活動が評価され、財団法人ひろしまベンチャー育成基金のコンテスト「第13回ひろしまベンチャー大賞」の最優秀賞の“大賞”を受賞し、話題を呼んだ。
 話題の2人は、同県大野町の滝口みさきさん(52)と同県大竹市の小田章代さん(68)。2人は、3年前に開発・販売している同商品の売上拡大を目指して、同10月、滝口さんを代表取締役、小田さんを取締役として「㈱和奏」(同県大竹市)を設立。同社が今回の大賞を受賞したもの。  昨年末、同社は宮島(廿日市市)の厳島いつくしま神社の参道に待望の店舗をオープン。「宮島の新名物にしたい」と意気込みを語る2人に話を聞いた。
     □  □  □
 (財)ひろしまベンチャー育成基金は、年2回、広島県内で将来有望なアイデアを持つ起業家などを募集・審査し、助成等の支援を行っている。今回は県内から66件の応募があり、同社は大賞受賞と共に、賞金300万円を手にした。
 「賞金は開店資金に充てました。“宮島で美味しいのを食べた”と言ってもらえたら最高ですね」(滝口さん)
 この餅を考案したのは、滝口さんだ。平成19年8月、滝口さんは、友人宅のパーティーで“牡丹餅ぼたもちを作って披露しよう”と思っていた時、近所に不幸があって餡を作る時間がなかったため、とっさの判断で小分けにしておいた餅を油で揚げて醤油だれを付けて提供したという。
「これが意外にも好評。子供たちがあっという間に平らげてしまい、食べ損ねた大人もいたほど。そこで、これを商品化して特許も取れないかと考えたんです」(滝口さん)
 滝口さんは、早速、青年会の時から30年来の友人の小田さんと共に調理の研究を始めた。
 2人は、7年前から、主婦の目線で新商品のアイデアを出し合い、特許取得の勉強を続けて、これまでも正座の際に、足や尻への負担を和らげる座いすを開発し、実用新案を取得している。
 そんな2人は、揚げ餅の原料の割合、形、油の温度や時間等に工夫を重ねて2種類の揚げ餅を商品化することに成功。
 これは、少しついたもち米にうるち米を混ぜて直径7~8㌢の餅にし、それに広島名産の牡蠣かきをトッピング、またはアナゴを中に入れ込んで200度以上の油で揚げ、最後に秘伝の醤油だれを付けた上で炭火で焼くもの。外はパリパリ、中はモチモチとした食感で、匂いも香ばしい揚げ餅となった。
 2人は、餅を“ぺったん”とつき、醤油が“ぽったん”と落ちるイメージから「ぺったらぽったら」と命名。宮島の知人の店舗の軒先を借りて販売を始めると観光客から好評で、19年9月特許を申請、昨年6月、「揚げ餅用生地・揚げ餅及び揚げ餅の製造法」で特許を取得した。
「味の研究や製法の工夫だけでなく、特許の勉強を重ねた上の今回の受賞ですから最高の気分です」(滝口さん)
「何より嬉しいのは、この賞が弾みとなり、念願の宮島に店舗を持てたこと。これも多くの方の支援と協力のおかげと感謝しています」(小田さん)

牡蠣をトッピングしたもの(左)とアナゴを中に入れ込んだもの

 現在、白鳩会支部長を務める滝口さんと、地方講師会副会長や白鳩会の地区連合会長を務める小田さんは、共に熱心に信仰する両親の下で育ち、昭和54年、滝口さんが結婚直後に発会したヤングレディーの集い(当時)に、光明実践委員の小田さんが出講して知り合い、以来、親交を深めてきた。
「苦労もありましたが、“神様がついとるけん、大丈夫や!”といつも小田さんに励まされました。アイデアを形にするのは楽しい。世に出したい製品はまだまだあります!」
 こう2人で夢を語る滝口さんと小田さんの製品づくりからは、今後も目が離せそうにない。