TOP > Web聖使命 > 20120501号 > 特集 大震災から1年――第2回 被災地を照らす日時計主義の支援活動 > 記事

大震災で壊れた家具多数を修理

宮城教区の家具職人、関口隆志さん

「修理代金を1000円請求したら、
“申し訳ないから”と2000円支払ってくれた人も。
その気持ちがうれしかった」と関口さん

 宮城県名取市の聖使命会員で、県南の山元町で家具工房「Shikata Style」を営む関口隆志さん(39)は、東日本大震災以来、同震災で壊れた約30件の木製家具を修理した。一般に、家具の修理は、解体したり、部品を継ぎ足すなど手間が掛かり、職人が敬遠しがちだが、関口さんは一度も断らず、良心的な価格で修理を請け負っている。
 「震災による破損で落胆したお客さんが、仕上がりの美しさに驚き、喜ぶ顔を見るのが、うれしくて…」
 震災当日は、工房近くのガソリンスタンドで給油中に被災した。すぐに工房に戻ると、立て掛けていた木材はすべて倒れていたが、納品直前だった大型ベッドはほぼ無傷で難を逃れた。
 その一方、仙台市内の「本町家具の街」で開催され、関口さんが自作の家具数点を出品していた「家具職人展」は震災の影響で中止となった。
 しかし、同展を運営するプロデューサーの友人が「こんな時こそ、みんなを元気づけよう!」と発案し、3月22日~4月10日、食料品や家具を展示販売する「ふれあい市」を同所で開催し関口さんも出品。その際、震災で壊れた家具の修理を受け付けると、それが地元紙で報じられて、連日、数十件の問い合わせが入るようになった。
 こうして4月から家具の修理に着手した関口さんは、平成19年に工房を独立して以来、続けてきたブログ「家具工房“Shikata Style”」(http://handmadekagu.jugem.jp/)に、修理過程を撮影した写真と文章を掲載。そこでは、「修理は大変だけど、それと引き換えに、構造などが分かり、おもしろい」「感動を与えられる“家具を創る人”でありたいと改めて思いました」など、小学生の時、母親の影響で教えに触れて、人や物事の光明面を見る生き方を心掛けてきた関口さんらしく、修理の様子が前向きなタッチで紹介されている。
 関口さんは、「今でも震災で壊れた家具の修理の問い合わせがありますが、どんな小さな修理でも断らずに引き受けたい。お客さんが喜ぶ顔を想像しながら作業をするのが私の生きがいですから」と朗らかに語っている。

>> next