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“遍路道”の写真で知事賞 家族も受賞

香川県多度津町 田中祥博さん


「入選作品やお気に入りの写真を印刷したカレンダーを毎年作り、
知人に配っています」と田中さん夫妻

田中さんの作品「遍路道」

 昨年6月~8月、香川県で開催された「第77回香川県美術展覧会」(香川県立ミュージアムほか)の「写真部門」で、同県多度津町の田中祥博よしひろさん(78、聖使命会員)、妻のひでみさん(70、白鳩会多度津地区連合会長)、長男の誠さん(47、聖使命会員)の親子3人が、見事入賞した。
 応募総数391点の中で、田中さんは最優秀(1人)の「香川県知事賞」、ひでみさんは来場者の投票で選ばれる「私の好きな作品賞」、誠さんは「奨励賞」に輝いた。「一時、怪我をして写真が撮れない時期があり、諦めかけていた時に頂いた賞。うれしく感謝しています」と語る田中さんを訪ね、喜びを聞いた。
      *  *  *
 田中さんの作品のタイトルは「遍路道」。平成23年、愛媛県四国中央市の堀切峠で撮影したもの。峠で朝日に染まる雲海を狙っていた田中さんは、霧が濃く場所を変えようと移動中、偶然、幻想的な斜光が眼前に現れて以来、その光景を求め、光の加減などに納得のいくまで何度も峠に足を運んだという。
 「山の風景は天候によって変わり、斜光は朝の30分間しか出ないので苦労しましたが、より美しく撮りたい一心でした」
 審査員からは「美しい光が見事な構図でまとめられている」などと高く評価されたという。
 田中さんが写真を始めたのは、住宅屋内の美装工事をする会社を長男の誠さんに譲った平成9年。「趣味になれば」と軽い気持ちで雑誌で知った撮影会に参加した時、親しくなった愛好家に誘われて、写真教室にも参加。誰でも美しく撮れる写真の魅力に引かれ、その後、毎月1回、教室に通う中、同展にも毎年応募し、奨励賞2回、入選6回と県展の常連となった。
 けれども、一時、カメラを持つことはおろか、自分で食事もできなくなったつらい体験も。
 21年、夫婦で撮影旅行に行き、高知県の滝を撮影しようと山道を登っていた時、急斜面を滑落。が、木の枝に両脇が引っ掛かって止まった。「奇蹟的な助かり方でした。独りなら終わりでしたが、妻に助けられました」。

ひでみさんの作品「早すぎた寒波」

誠さんの作品「絆―親子愛」

 ひでみさんは、宙づり状態の夫をすぐ下の岩場に下ろして助けを求めて下山。その後、レスキュー隊が田中さんを救出した。
「近くの住民や救急隊にお世話になるなど、スムーズに事が運んだのは、神様、ご先祖様のおかげと思います」(ひでみさん)
 が、田中さんは、3カ月後に退院したが手足にしびれが残り、カメラ操作もままならなかった。
 一方、ひでみさんは田中さんの影響で3年前から写真を始めた。23年、今度は長男の誠さんが、所属するロータリークラブで写真部の運営を任されたことがきっかけで写真を始めた。田中さんは、「親子3人で県展に入賞できたら…」と、再び撮影する意欲がわき、同年から県展に応募。こうして昨年、親子3人揃って入賞がかなった。
 信徒だった父親の影響で教えに触れた田中さんは、小学3年の時、父親が他界したが、遺品の『生命の實相』などを繰り返し読んだ一方、結婚後、ひでみさんは、近所の人の勧めで講習会に参加して以来、教えを研鑚。「“神様、今日も最高の撮影ができました。ありがとうございます”と唱えながら、夫と一緒に歩いています」(ひでみさん)
 田中さんは「妻といると安心して撮影に集中できます。今年も知事賞をめざしています」とさらに意欲を燃やしている。