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第5回宗教と環境シンポジウムを開催

地球環境問題の解決で、宗教が大きな役割
和歌山県高野山大学で


 10 月25 日、和歌山県高野町の高野山大学松下講堂黎明館で、「第5回宗教と環境シンポジウム」が、「変えようくらし、守ろう地球──いのちを活かしあう新たな文明原理の探求と実践──」をテーマに、生長の家が参加する宗教・研究者エコイニシアティブと東洋大学国際哲学研究センターの共催で開かれ、50人の聴講者が集まった。
 シンポジウムは、竹村牧男・東洋大学学長と藤田光寛・高野山大学学長の挨拶の後、松長有慶氏(高野山真言宗管長・総本山金剛峯寺座主ざす)が、「環境問題について─仏教の視点から─」と題して講演。仏性が石ころなどの物にまで宿るとした仏教の教えの変遷を辿るとともに、密教の“大欲清浄”の言葉を紹介し、自我を超えた、仏の清らかな大欲を持つことが大切であると語った。
 その後、3人のパネリストが登壇=写真(右側3人)。真言宗住職で、環境カウンセラーの北川宥知氏は、ディープエコロジーや江戸時代のリサイクルを示し、「自らが地球の一部であり、地球そのもの」と自覚する必要性を訴えた。同志社大学神学部教授の小原克博氏は、地球環境問題で、宗教が人々の世界観に影響を与える意義は大きく、人々を先導する倫理的な道筋とビジョンを示すべきと述べた。
 さらに天理大学おやさと研究所教授の金子昭氏は、長い時間軸で未来の生命を考えられるのは宗教であるが、現在、それを傷つけているのが放射能と言及。生命の畏敬に基づく人間性の回復が、地球倫理の大きな課題と示した。
 パネリスト3名によるディスカッションの後、閉会の挨拶に立った山本良一・東京大学名誉教授は、①科学・技術の進展(省エネ技術の導入)②社会システムの変換(低炭素・循環型社会への移行)③ライフスタイルの転換(人間の欲望の制御)による地球環境問題の解決を強く訴えた。