妻と中学生の女の子との3人家族です。妻は働き者で、本当によく家事をしてくれて助かっていますが、健康志向が強く、無農薬の野菜、添加物のない食べ物、調味料とすべてにこだわります。体には良くても、家計が大変です。「ほどほどにしたら」といくら意見しても、「これが家族のためになるんだから」と聞いてくれず、困っています。(M・I、43歳、男性)
回答者:井下 昌典 生長の家本部講師
他の項目を見直して、家族のためになる食品を
奥様の過ぎた健康志向が家計を圧迫(あっぱく)し、ほどほどにというあなたの意見も聞いてもらえず、困っているとのご相談ですね。この機会に、奥様の言われる「家族のためになる食品」とはどのようなものなのかを知るために、まず、食に関することについて調べてみてはいかがかと思います。
生産者の作る野菜は、どのような行程を経てスーパーの売り場に並ぶのか。食品のラベルに書かれている原材料は、私たちの身体にどう影響するのかなどについて調べるうちに、いろんなことが分かるはずです。
一例として、冷凍食品やインスタント食品、惣菜(そうざい)、弁当、菓子パンやジュースなどの加工食品を、ネット情報によって底値買いする主婦が増えていることが挙(あ)げられます。そのような傾向が安売り競争に拍車(はくしゃ)をかけ、農薬や添加物まみれの食品を大量生産する方向へと生産者を追い詰めている実状があるのです。
近年、アレルギー疾患(しっかん)などで通院している若者が急増しているのは、農薬や食品添加物を使った食品を摂(と)っていることが影響していると言われています。安くて家計に優しいからといって、大量生産された食品を食べ続けたら、私たちの体に影響を及ぼさないはずがありません。
さらに、私たちがどんな食品を選ぶかは、体の問題だけに留(とど)まらず、世界の飢餓(きが)問題、環境問題に繋(つな)がっています。確かに家族のためになる食品は、家計に負担がかかります。しかし、食は“命の源(みなもと)”ですから、食品以外の他の項目を見直して、その分を家族のためになる食品に回したらどうでしょうか。
生長の家では、食のあり方について学ぶことができる誌友会(*)などの集まりを開いています。参加すれば、きっと奥様の考えがよく理解できるようになると思います。
*=生長の家の教えを学ぶ小集会