高校生の時に、いじめられていたせいか、人と接するのが怖くなってしまい、何もやる気が起きません。高校を卒業してから三年経って、なんとかしなければいけないという気持ちが出てきたのですが、「どうせ自分は何もできない」と考えてしまいます。こんな自分をなんとかしたいです。 (21歳、女性)
回答者:小田川浩三 (生長の家本部講師)
人に与える生き方が
あなたを変えます
いじめを受けていたそうですが、さぞつらい思いをされたことでしょう。
あなたが「何とかしなければいけない」と思っていることは素晴らしいことです。なぜなら、本来あなたは神の子で、無限の可能性があり、すでに善いものを持っているからです。もともと善いものをもっていなければ、「何とかしたい」とは思わないでしょう。どうぞ、自信を持ってください。
心の向きを
変える方法
じつは、私は高校三年生のときに受験勉強の困難から、ノイローゼになりました。治そう、悩みを解決しようと、問題をつかめばつかむほど、余計に観念が空回りし、ひどくなるのです。
ところがある時、生長の家の青年会の皆さんが、多くの人に幸せになってもらおうと伝道活動をしているのを見て、とても感動しました。私も一緒に周囲の人を幸福にしてあげたいと願い、青年会活動を一所懸命やりました。気がついてみると、自分の悩みを忘れてしまっていて、それきりノイローゼから解放されたのです。
つまり、与える生き方をしたとき悩みが消え、救われたのです。自分のことだけに意識が向くと、行き詰まります。
『この星で生きる』(生長の家白鳩会総裁・谷口純子著、生長の家刊行)には次のように説かれています。
「相手に何か良いことをしようと考えると、心に余裕ができ、毎日の生活はずいぶん変わってくる。自分本位の心で『つまらない』と感じていた日々が変化し、生きることが楽しくなる。(中略)その日何か一つ『人のためになる良いことをしよう』と決めるのだ。そして、その『良いこと』を探す」(60〜61ページ)
具体的には、落ちているゴミを拾う、自分から明るく挨拶をする等を実践してみましょう。心の底から明るい、ほのぼのとした喜びが湧いて来ます。
また、心を明るく積極的にするために、生長の家では「日時計主義の生き方」を実践しています。これは、毎日の出来事の明るく積極的な側面だけを心に記憶する生き方で、物事の明るい面を書き記す『日時計日記』の活用をおすすめします。
今、始めることで
明るい未来が開く
夜明け前が最も暗いといいます。悩みが深いときには解決が近いのです。そして、問題を乗り越えるときにこそ、魂の大きな成長があります。いまの悩みが解決したときには、あなたは数段成長していることでしょう。
問題は解決できるからこそ与えられます。すでに解決でき、明るい幸福な人生が開けていることを信じ、まず一歩を踏み出しましょう。考えているだけでなく具体的に実践することです。「今! やる!」ことで未来が開きます。