母親が15歳も年下の人と再婚。どうしたら?

人間関係

私は10年前に父を亡くし、それから母親に育ててもらいました。そんな母にとても感謝しているのですが、その母が再婚したいと言うので、聞いたら相手の人は母より15歳も若い35歳。私と10歳しか違いません。その人はとてもいい人のようですが、何か抵抗を感じて、邪険(じゃけん)になってしまいます。娘として、母には幸せになってほしいのですが……。_(K・A、25歳、女性)

回答者:長谷川千治 (生長の家本部講師)

お母さんの喜びを自分の喜びとし、再婚を祝福してください

 長い間、お母さん一人に育てていただき、その間のいろんな苦労も知っているあなただけに、お母さんに幸福になってほしい気持ちは誰よりもお強いと思います。それを考えたら、あなたのとるべき態度は、自分の立場や世間的な体裁(ていさい)に振り回されるのではなく、たとえ15歳年下の男性であってもお母さんが喜ぶように、素直に結婚を祝福してあげることです。

 仏教には、人を真に愛するとは、四無量心(しむりょうしん)(慈・悲・喜・捨)(じひきしゃ)を実践することであるという教えがあります。特にあなたの場合は、相手の幸福を共に喜ぶ「喜徳」と、相手に執着(しゅうちゃく)しないで自由にさせる「捨徳」の実践が大切なのではないでしょうか。それが、お母さんへの本当の愛になると思います。

 生長の家では「すべては神において一体である」と説いています。お母さんに自分の納得する人と結婚してほしいと思うのではなくて、お母さんの立場になって、自分の執着を捨てて、お母さんを自由に解放してあげてください。それによって、自分の生き方に多少不都合なことが起こっても、抵抗を覚えたり、邪険に思ったりすることも、自然になくなるはずです。 谷口純子(*1)・生長の家白鳩会(*2)総裁は、著書『この星で生きる』(*3)の中で、このように説かれています。「結婚は、決して宝くじを当てるようなものではなく、心の状態の近いもの同士が惹きあって結局、自分に相応(ふさわ)しい相手と結婚することになる。だから、どんなきっかけで結婚することになったとしても、その縁を大切にして、相手は自分の人生を豊かに向上させるための伴侶(はんりょ)であると考えることだ」(同書130頁) この言葉を肝(きも)に銘(めい)じて、お母さんの再婚を心から祝福しましょう。それがあなたも一緒に幸福になる道です。

*1=60ページ参照 *2=生長の家の女性の組織 *3=生長の家刊

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