三十四歳の孫は、子どもの頃、病弱だったからか兄たちと比べてわがままに育ったように思います。社会人になった今も根気がなく、仕事は長続きせず、母親にこづかいを要求し、その都度もらっているようです。将来のことを思うと自立できるようにと願っているのですが、祖母としてどのように接すれば良いでしょうか。(A子・81歳)
回答者:小田見行(生長の家本部講師)
ご心配のこととお察しいたします。生長の家では、「人間は神の子で、実相は完全円満である」と説いています。お孫さんもご両親もあなたも、すでに実相において完全円満であり、これを生長の家では「縦の真理」と言います。そして、その実相を心で認めるとき、現象世界に現れるという〝心の法則〟のことを「横の真理」と呼んでいます。
では、なぜ完全円満な神の子であるはずのお孫さんが、仕事が続かず、親にお金を要求するのかというと、心にため込んだ神の子らしからぬ様々な思いが、完全円満な姿が現れるのを邪魔しているのです。
心の法則から、あなたがお孫さんの現状を心で認めて心配している間は、心配するあなたの心の写しとして現状は続きます。ですから、まずは神の子らしからぬお孫さんの姿を心で否定して下さい。「神様は決して不完全な人間をお造りにはなっていない。だから私は今の孫の姿を信じない。孫も神の子で完全である。すでに明るく働いており、自立しているのである」と祈り、それを信じて下さい。
そして『日時計日記』に毎日この言葉を書き続け、お孫さんをどんどん讃嘆して下さい。お孫さんのみならず、兄弟も両親も讃嘆して下さい。要はあなたの心の中から、不完全なものをなくす勉強なのです。
仏典には「一人出家すれば九族天に生まる」という聖句があります。あなたが周りの人、物、事の実相を観る段階に応じて、周りに大調和が現れて来ます。その時、孫の問題ではなく、すべては自分の課題であったと知ることになります。善のみを観て信じる「日時計主義」を実践しましょう。
お孫さんを良くする勉強ではありません。「初めから孫は完全円満な神の子」と悟る勉強です。三正行をしっかり実践し、精進して下さい。