亡くなった母と和解するには

人間関係

気に入らないことがあると、いつまでも根に持ち続ける私は、長年母との不和に悩んできました。母は昨年、心不全で亡くなりましたが、いまだに母のことを許せず、私の心を苦しめています。どうすれば、このような心を放ち、母と和解することができるでしょうか。(A子・64歳)

回答者:山口哲弘(生長の家本部講師)

 ご相談を読み、お母様との和解を心から願う姿に、素晴らしさを感じました。なぜなら、あなたの中にお母様と同じ尊い生命が宿っており、その尊さを表現したいと願っているからです。
『観世音菩薩讃歌』では、「それは汝が〝神の子〟たる証なり。/汝の内に〝完全〟の宿る証拠なり。/〝完全〟の尺度もちて/自己を測り/他人を測り/社会を測るが故に、/足らざることのみ見ゆるなり」と説かれています。
 あなたに神の子の尊い生命があるからこそ、お母様と和解できないことで良心が苦しめられ、お母様との和解を求め続けるのです。
 それには、お母様と既に和解できていると信じ切ることです。そのためには行をするといいのです。生長の家では、神想観、聖経・讃歌の読誦や聖典等の拝読、愛行の三つの行(三正行)をお勧めしています。
 神想観では、自分を神の子として拝み、お母様とすでに大調和している姿を心に描きます。さらに聖経読誦では、お母様のご供養のために毎日、時間を決めて、仏前で感謝報恩の気持ちで聖経を誦げるのです。聖経『甘露の法雨』には、「感謝し合ったとき本当の和解が成立する」とあります。心が感謝で満たされるにつれて、お母様と和解することができ、良心の呵責から解き放たれていきます。
 私がかつて勤務していた宇治別格本山の研修生に、ご主人に先立たれて、自分自身を喜べない方がいて、私はご主人のために毎日聖経を誦げることを勧めました。すると、次第にマイナスの思いは消え、喜べるようになられました。
 お近くの教化部や本部直轄道場では先祖供養祭、練成会を行っていますので、ぜひ足を運び、できることから始めてみて下さい。お母様と心から和解できることをお祈り申し上げます。

関連する相談

月刊誌のご紹介

なんでも相談Q&Aは、月刊誌『いのちの環』『白鳩』『日時計24』に掲載された内容になります。
この回答の中に出てくる書籍などについて、詳しいことが知りたい方や申込みをされたい方は、世界聖典普及協会日本教文社のホームページをご参照ください。