IT関連機器の営業職に就いて3年余り。仕事そのものは好きなのですが、売り上げが不調だと罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴(あ)びせかけ、口を開けば「お前なんか、俺の一言でいつでも首にできるんだぞ」と脅(おど)す課長のパワハラに耐えかねています。辞めてやるという投げやりな気持ちと、逃げ出したくないという気持ちの間で揺れ動いています。どうしたらいいでしょうか?_(N・T、30歳、男性)
回答者:工藤恭裕 (生長の家本部講師)
法的な対応をした上で、
成長のチャンスと受け止めて下さい
職場で最も近い存在である課長からきつい言葉を浴びせられ、さぞ苦しい思いをされていることとお察しします。しかし、そのような状況でも、簡単に辞める道を選択せず、仕事を続けるかどうかを迷っている様子から、今の仕事が好きなのだというあなたの気持ちが伝わってきます。
もし本当に、課長の発言があなたの言う通りであるならば、厚生労働省が定めたパワハラの定義「精神的な苦痛」に該当(がいとう)する可能性が極めて高いので、会社に相談窓口があればその事実を伝えてください。または、会社や上司の目を気にすることなく、労働基準監督署等にある総合労働相談センターに相談するなど、何らかの形で対応することをお勧めします。でも、それだけでは根本的な解決にならないと思います。
あなたが望んでいるのは、毎日の仕事を通して、お客様、そして課長に喜んでいただくことではないでしょうか。生長の家では、「人間は皆、神の子であり、素晴らしい存在である」と説いています。ですから、課長もそしてあなた自身も、本来は素晴らしい存在なのです。
また、生長の家では、「目の前に現れる人や出来事は、私たちに何かを教えてくれている」と説いています。ですから、理不尽(りふじん)と思える厳しい言葉は、もしかしたら課長のあなたに対する期待の裏返しであり、自分がさらに成長するチャンスを与えてくれていると受け止めることもできます。
そこでお勧めしたいのが、生長の家で推奨(すいしょう)している『日時計日記』(*)に、どんな小さなことでも良いので、仕事で上手(うま)くできたこと、課長への感謝の言葉を書くことです。最初は感謝の気持ちが湧(わ)いてこないかもしれませんが、書き続けることで上司への感謝の気持ちが湧き、その時、状況は必ず良い方向に変わっていると思います。
*=白鳩会総裁・谷口純子監修。生長の家刊