将来の社会に希望が持てません
いま私は事務系の仕事をしていて、いずれは結婚し、子どもも欲しいと思っているのですが、日本の政治の状況や環境破壊などを見ていると、将来の社会にあまり希望が持てず、そんななかで本当に子どもを産み育てていけるのか自信がありません。子どもにとっても、そんな世の中で生きていくのは大変だと思うし、なんだかとても複雑な気持ちになります。どうにかもっと良い世の中になって欲しいと思うのですが、無力感ばかりが募っています。(26歳、女性)
回答者:三浦光宏(生長の家本部講師補)
心の持ち方や行動によって、社会は良い方向へきっと変えられます
先の見えない時代のなかで
ロシアによるウクライナ侵攻や、イスラエルとパレスチナの紛争が泥沼化する一方、日本では閣議決定で物事が決まっていくなど、立憲民主主義の危機に瀕しています。災害も多く発生しており、先の見えない時代状況のなかで、あなたが将来に不安を感じてしまうのは当然だと言えるでしょう。でも大切なのは、私たち自身の心の持ち方や行動によって、社会は良い方向に変えられると知ることです。
生長の家では、「人間は神の子であり、すべての生命が神において兄弟姉妹である」と説いています。人間には皆、素晴らしい本性(良心)が備わっており、それを一人ひとりが顕し出していけば、世の中は少しずつ良くなっていき、すべてが調和した平和な社会を実現することができるのです。あなたの存在が希望なのです。
より良い社会を構築していくために、例えば選挙で一票を投じることは、有効な手段の一つです。生長の家では、私たちに宿る神の子の良心に基づき、立憲民主主義を支持しています。政治は私たちの命や暮らしに大きな影響を及ぼすものであり、投票を通して、あなたもその決定に関わることができるのです。生長の家の教えを学び、神の子の自覚を深め、それを行動に移していく生き方を目指してみてはいかがでしょうか。自分が無力な存在ではないと気が付くことでしょう。
子どもたちの未来のために
次に環境破壊の問題に目を向けると、現代は「人新世」という新しい時代区分に分類され、人類の経済活動などが自然のシステムに大きな影響を与えている時代です。人口の急増や大都市化によって、二酸化炭素の増加といった地球環境の重大な変化が起こっており、これまでと同じような生き方をしていては、地球は生物の住める惑星ではなくなってしまいます。
このような事態をもたらした要因として、「人類だけが幸福であれば良い」といった、個人の欲望拡大を目指した経済活動や生活が根本にあります。産業革命以降、化石エネルギーや原子力の利用によって生産力は大きく飛躍しましたが、一方で環境破壊が深刻化し、重大な原発事故も招いてしまいました。
これから未来を担う子どもたちに負の遺産を残さないために、自然と共生する社会を目指していく必要があります。そのためには、「物を大切にする」「ゴミ拾いをする」など、どんな小さなことでもいいので、自分のできることから取り組んでいくことが大切です。
さぁ、春です。先ずは閉塞感を吹き飛ばし、身近な場所で花見に出かけてみませんか。大きく深呼吸し、気分転換すれば、生きている喜びが感じられますよ!