全心連ウクライナ「心のケア」交流センターひまわりを通じた支援

2023年1月、PBS*事務局員は東京渋谷の「一般社団法人全国心理業連合会(全心連)ウクライナ「心のケア」交流センターひまわり」(以下、ひまわりと省略)の事務所を訪問しました。同団体への訪問のきっかけは、2022年に開催した講演会「ウクライナの宗教を学ぶ」で講師を務めた、角 茂樹氏の紹介でした。

同団体(全心連)は、心理カウンセラーが所属する団体で、2022年5月にウクライナ支援部門であるひまわりを設立しました。それ以降、資格や技術をいかして多くのウクライナ避難民の心のケア等に取り組み、慣れない日本の生活や、未だ侵攻が続いている本国からの情報に、常に緊張を強いられている彼らの為、メンタルヘルスやウクライナ人同士のコミュニケーションの場を作ることを目的として、毎週のようにイベントを開催しています。

※プロジェクト型組織(SNIオーガニック菜園部、SNI自転車部、SNIクラフト倶楽部)の略称

一般社団法人全国心理業連合会(全心連)
「ウクライナ「心のケア」交流センターひまわり」
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/

PBSのイベント「ウクライナの冬に“あたたかい“を贈ろう」

ひまわりでは、日本にいる避難民がウクライナにいる家族や友人から冬を乗り切るために必要な物資を聞き取り、支援者がその物資を集めて直接ウクライナへ郵送して寄付する「ウクライナの冬に あたたかい を贈ろうプロジェクト」を実施していました。
要望されている物資は、まさに寒い冬を乗り切る為に必要なものでした。電力が制限されているウクライナの厳冬を耐えるための寝袋や毛布、衣類などです。

支援の緊急性を感じたPBSメンバーは、全国に賛同者を募り、名乗り出た59名の賛同者は周囲の人と協力して、各自が担当する支援品を集め、ひまわりの事務所に発送。その支援品をウクライナに発送するための作業を、ウクライナ人(避難民)と関東地区の有志が協力して行いました。

参加者から次のような感想が寄せられました。
・リクエストの品から現地の生活の厳しさが伝わり、胸のつまる思いがした。
・「物」はもちろんのこと「真心」を贈るのが大切だと考えるようにした。
・ウクライナの人は夜に電気が使えない、それを思うと自分の問題など小さいと感じた。
・ウクライナの大変さを思うと、自分の家族が健康で仕事がある事を有り難いと感じた。
・参加させて貰えて嬉しい。愛を出させて貰えて嬉しい。
・何か支援したかったので良い機会だった。
・リクエストの品を見てウクライナの人に親近感が湧いた。家族だと思って支援できた。
・思いを行動や形に表すことの大切さを実感した。

また、支援品に日本の住所を書いたメッセージカードを同梱したところ、後日、支援品を受け取ったウクライナの人から感謝のメッセージが届きました。

ひまわりからも、
「皆様の暖かいお気持ちは、本当に本物だと、ウクライナの人たちも実感しています。暖かいプロジェクトも皆様のお力添えあって冬を越せたご家庭が本当に多かったです。」と感謝の声が届きました。

ウクライナ避難民のための成人を祝う会

2023年3月15日、成人式を迎えるウクライナ避難民のために、ウクライナにいる両親に代わって成人のお祝いをする催しをひまわりが開催しました。関東地区に住むP4Uの参加者はスタッフとして、晴れ着の貸し出し、着物や小物選びのサポート、着付けヘアメイク、会場までの付き添い、行事中の写真撮影などを担当して支援しました。

この日は男性3名、女性2名(計5名)のウクライナ避難民が成人式を迎えました。部屋一面に準備された着物や小物を見て「どれにしようか迷いますね!」「どれが良いと思いますか??」など、日本語と英語まじりで晴れ着を選ぶところからはじまり、気付けば笑い声が上がるほど、明るい雰囲気となりました。着物を着るのが初めての参加者は、着付け後に鏡を前に「カッコイイ!」「カワイイ!アリガトウ」と日本語で歓声を上げていました。その後は、金王八幡宮での成人の祈祷、記念撮影などが行われ、「成人を祝う会」は無事終了しました。

着物の提供や着付けなど、ご自身の得意分野や技術を活かして支援した生長の家のボランティア参加者は、当日美しく、凜々しく着飾ったウクライナの青年の晴れ姿を目にして大変感動し、自分の特技や持っている技術によって、ウクライナ避難民の方々に喜んでいただけたことを大変喜んでいました。相手の喜びを自らの喜びとしている様子に、心が温かくなります。

「P4U——ウクライナに平和を」特設サイト