WEB版誌友会

2015.09 『プラスの心で健康に生きる』

2015年9月9日  

2014.09

   テキスト

『日時計主義とは何か?』 谷口雅宣先生著

『次世代への決断』

『四季の恵み弁当』 谷口純子先生著

 

 

今年の夏も各地で猛烈な暑さを記録しましたが、9月に入って、“森の中のオフィス”周辺では、秋晴れの空にススキの穂や萩の花が風に揺れて、一足先に心地よい秋の気配を感じています。新鮮な空気、小鳥のさえずり、豊かな自然に囲まれていると、自然に心が穏やかになり感謝の思いに満たされます。

今月のテーマは、「プラスの心で健康に生きる」です。

 

肉体は心の影

 

生長の家では、「人間は神の子である」という縦の真理と「環境は心の影」という横の真理(心の法則)を教えていただきます。

これは、人間の実相(本当の相)は、神性・仏性であり、神の持ち給える無限の智恵、愛、生命、供給、喜び、調和の六つの御徳を頂いている完全円満な存在でありますが、心の持ち方によって、例えば、ストレスを感じていたり、不平不満の思いを持っていると、心を満たすために、偏食したり暴飲暴食して、身体にも悪影響を及ぼし、健康な日々を送ることは出来ません。また、その反対に明るい心、感謝の心で規則正しい生活をしていますと心は満たされ精神は安定し、饑餓感もなく、健康に幸福な日々を過ごすことができます。このように、心で何を思うかによって肉体、環境、境遇が創られるということです。

これを「環境(肉体)は心の影」と言い、「心が人生を創る」ともいいます。

 

心と食事

 

私たちの健康には、心と食事が大いに関係しています。

白鳩会総裁・谷口純子先生は、普及誌『白鳩』No.54の「ストレスを飛び越えて」の中で次のようにお説き下さっています。

 

(中略)食事をするときに、先ず目の前にある食事に感謝することから始めると、食事に対する姿勢が変わってくる。近頃は、食事をする際に「いただきます」と合掌して始める人が少なくなった。多くの日本人にとって、食事をすることは“当たり前”かもしれない。が、世界では、それが“当たり前”でない人は沢山いる。それを想い、食事がいただけることは“ありがたい”と知り、合掌し、感謝の思いでいただく。その時、目の前の食材が自分以外の多くの人々の手を経てここにあるという事実を思い起こそう。そして、それらの人々の知恵と労働に感謝しつつ、ゆっくり味わって食べる。すると、きっと心は満たされる。そんな感謝を込めた食事を続けていくと、きっと精神の安定が得られ、ストレスの少ない生活が実現するに違いない。(同誌8~9頁)

 

生長の家の「食事の神示」には、「食事は自己に宿る神に供え物を献ずる最も厳粛な儀式である」と示されています。食事は、単に肉体を維持するため、空腹を満たすために食べるのではなく、自己が神の子であることを自覚して、内なる神(自分を生かして下さっている生命の本源)に供え物を捧げるという厳粛な気持ちで頂くべきものであるということです。

自然(神)の恵みと多くの人々の労力によって与えられた食材に感謝すること、それを頂くことで栄養素は身体に蓄えられ、生命の原動力となること、この肉体の素晴らしい機能に思いを致すと神様に感謝せずにはおれません。そういう満たされた心は、ホルモンの働きを活性化させ、身体の機能を円滑にします。

 

また、適度の運動も健康を維持するためには必要です。身体は動かさなければ衰えてきます。年齢に応じた適度の運動は脳の働きを活発にし、心を解放し、気持ちが明るく前向きになり精神が安定します。

 

 

日時計主義の実践で心豊かな生活を

 

明るい前向きな心、感謝の心で周囲に愛を表現していくことは、日時計主義の生き方です。

この日時計主義とは、日常生活の中で、明るいこと、恵まれていること、感謝すべきことに注目し、それらを心に強く印象することで、現実の生活をより豊かに感謝に満ちたものに変革する生き方です。心は習慣性があり、つい、悲観的に捉える傾向があったり、つい愚痴を言いたくなる傾向がありますので、日時計主義を実践し、心の習慣性を変えるために、是非『日時計日記』を活用されることをお勧めします。

 

総裁・谷口雅宣先生は、ご著書『日時計主義とは何か?』の中で創始者、谷口雅春先生のご著書『真理の吟唱』のご文章を引用されて次のようにお説き下さっています。

 

今より後、決して私は悪しき事を思わず、悪しき事を言わず、人を呪うことなく、怒ることなく、現象の悪に心を捉えられることなく、ただ善のみ、光のみ、美のみ、幸福のみ、豊かさのみ、調和のみ、平和のみの実相を心に見、コトバに発し、常に想念感情を浄めて、この世界の実相たる天国浄土を地上に実現せんことを期するのである。(『真理の吟唱』59~60頁)

 私たちは、この教えに従って「日時計主義」を生きることにしている。だから『日時計日記』では、悪い出来事は書かないのが原則である。悪いことを書かない、印象しない、記録しない、思い出さない、という方法によって、多くの人々は「悪はない」という実感がもてる。加えて、「よいこと」のみを書き、印象し、記録し、思い出すことによって、多くの人々は「善が満ちている」という実感を抱き、その実感を通して、現象の背後にある善一元の世界の実在を確信することができるようになる。(同書39~40頁)

 

 

このように、日時計主義の生き方は、神の恵みを常に観じて感謝する生き方であり、日常の中に天国を見出す生き方です。

また、谷口雅宣先生はご著書『次世代への決断』の中でも、次のようにお説き下さっています。

 朝起きて夫の顔を見るとき、妻の顔を見るとき、子供に声をかけるとき、職場であいさつするときにも、同じような気持ちになれれば、家族は幸せで幸福な家庭が実現するし、職場も円満になる。そういう雰囲気の中では病気になる人も少なくなってくる。明るい感謝の気持ちは、免疫系を活性化するからです。(中略)

この日時計主義の生き方をしていれば、「物がほしい」とか「遠くへいきたい」とか「まだ足りない」とか「不安である」などという一種の精神的饑餓感から解放されます。 (同書178頁)

 

日時計主義の生き方をしていきますと、心は幸福感に満たされます。まず、あなたが幸福感に満たされますと、その思いはあなたの優しい表情となり、あなたの口からは感謝と讃嘆の言葉が溢れ、他に対して深切な行動となり・・・、あなたの思いは惜しみなく表現されるようになります。そして、あなたを取り巻く人間関係、夫婦関係、親子関係において円満な関係が築かれ、感謝に満ちた生活が展開していきます。

 

愛を表現しましょう

 

生長の家では、肉食を減らすための「ノーミート料理」をお勧めしていますが、これは、宗教的視点、健康上の理由だけでなく、環境に与える影響等と共に、肉食をすることは貧しい人から食料を奪うことになるからです。「奪う者は奪われる」という「心の法則」が働きます。悪業を積むより「他に与える」という善業を積みたいですね。

私たちは、信仰心を持って神のみ心を生きる者として、肉は美味しいから、栄養があるからと欲しいものを欲望に委せて選ぶのではなく、「執着を断って放つ愛に向かう」という、神の愛、仏の四無量心を行じ、地球そのもの、そして地球のすべての生命の苦しみを除き、悩みを和らげ、楽を与え、喜びを与えたいという生き方をすることこそ「神の子」に相応しい生き方ではないでしょうか。

谷口純子先生は、ご著書『四季の恵み弁当』の中で、次のようにお説き下さっています。

 

人は毎日食事をしなくては、生きていけません。その食事で、何を食べるか、どこからきものを食べるか、どのように栽培されたものを食べるか、そのことにより、二酸化炭素の排出を増やしたり抑制したりできます。

 また、貧しい国の人々の食料を奪う食べ物もあります。ですから、人の食料を奪わず、農薬などで環境を破壊せず、地産地消を心がけることは、世界平和にも、大いに貢献することになります。

台所は、環境、資源、平和の問題と直接結びついていることがわかります。私たちが何を選択するかは、大変重要なのです。  (同書36頁)

 

 

ノーミート料理の実践は立派な愛行です。家族皆の幸せと健康を願い、毎日食事が頂けることに感謝して、地産地消を心掛け食材に感謝し、心を込めて作らせて頂きましょう