WEB版誌友会

2016.5「美しい人の習慣」

2016年5月23日  

 

     テーマ   「美しい人の習慣」

 

テキスト   谷口雅宣先生著    『日々の祈り』

                         谷口純子先生著    『平和のレシピ』

 

“森の中のオフィス“周辺は若葉が萌える美しい季節を迎えました。明るい日差しの中でキラキラ輝く木々の緑を見ていると、冬の厳寒に耐えて生きる植物のたくましい生命力を感じ、元気をもらいます。私たちも、神様から頂いている無限の智恵と愛と生命を精一杯表して、いつまでも若々しく美しくありたいものです。

今月のテ-マは、「美しい人の習慣」です。

 

日時計主義で明るく積極的に

 

年齢を問わず、いつも柔らかな明るい雰囲気を持っている女性は、誰からも好感が持たれ、人を引き付ける魅力があります。その魅力はどこからくるのでしょうか。それは日々、光明面を見出す日時計主義の実践によって、明るい積極的な心で感謝や喜びを見出し、それを表現して、毎日を大切に積み重ね、良き習慣としていくことから生まれます。

 

生長の家では、神が創られた本当の世界(実相世界)は善一元で、悪はない。人間の実相(本質)は神の子で完全円満であるという「唯神実相」の縦の真理と、「心で認めてものがあらわれる」「人生は心でつくられる」という「唯心所現」の横の真理(心の法則)を説いています。

日時計主義とは、日常の当たり前の生活の中に、常に神の恵みを見出し喜びや感謝、感動を表現して周囲に伝え、実際の生活をより豊かで感謝に満ちたものにしていく生き方です。この生き方は、人間に内在する神の子の本質(神性・仏性)を引き出す生き方です。家族や職場の人々の肉眼で捉えた現象(アラワレ)の姿を見るのではなく、常に、現象の背後にある神の子の本当のすがた(実相)を心の目で見て礼拝し、相手のことを思いやり愛語、讃嘆することによって実相を引き出すのです。そうすると、周囲に喜びや感謝が伝わり、感情の共有や、すべてのものは神の生命において一つにつながっているという自他一体感が深まり調和が実現します。このように人間・神の子の自覚を深め、神の子を表現する生活を積み重ねていくことによって、自己の魂の未開発部分を開発し、相手の神性を引き出して、お互いに、人格を向上させていくことができるのです。

心で何を思い(意)、どのような言葉を使い(口)、どう行動するか(身)、この身・口・意の表現(表情・発声音・想念)の積み重ねが習慣となり、業となって自分の人生が創られていくのです。良い習慣は魂の未開発部分を磨く訓練となって、人格を高め、その人格が人を引きつける暖かい雰囲気となってあらわれるのです。

 

白鳩会総裁・谷口純子先生はご著書『平和のレシピ』の中で、人格について次のようにお説き下さっています。(33~34頁)

 

  人格は普段の生活がどうであるかという、小さな行いの積み重ねによって作られていく。人に親切をし、社会のためになることをしようと心がけ、実際にそれを行い、また、すべてのものに感謝する生活を続けていると、やがて人の雰囲気に変化を及ぼし、しだいに高貴な人格が形成されていく。日々の生活をおろそかにしないことが基本である。

このような生活法を生長の家では、「日時計主義」と呼ぶ。日時計主義は人や物事の光明面だけを見る生活だ。

 

現在、日本に住む私たちは、大変豊かで便利な生活を送っていますが、21世紀の地球を取り巻く環境は、地球温暖化による異常気象の頻発、資源・エネルギ-の枯渇、食糧、貧富の格差による飢餓やテロの発生によって、人類の幸福や世界の平和は脅かされています。

これは、人類が産業革命以降、経済優先・物質主義の生き方によって、地下資源を大量に消費し、自然を人間が便利に、快適に生活するための道具とみなして自然を破壊し、物質的に豊かになれば幸福になると信じ、欲望を募らせて生きてきた結果ですが、果たして、幸福が実現しているでしょうか。

人間は自然の一部ですから、自然がなければ生きられません。私たち一人一人が、万物大調和の自然の実相に気づき、自然と人間が調和する生き方へ転換することが今、求められているのです。

 

自然と調和した生き方を

 

生長の家総裁・谷口雅宣先生は『日々の祈り』の「人間は自然そのものと知る祈り」の中で、人間に内在する「神性・仏性」について次のようにお説き下さっています。(101~102頁)

 

私たちは神の子ですから、自分の幸せに止まることなく、個人から地域、国、自然へと意識を拡大して、人間を生かしてくれている自然の素晴らしい恵みに気づき、動物も植物も鉱物も全てのものは神の生命の現れであり、全ては神において一体であるという真理を自覚して、万物を生かすことに喜びを感じるのが神の子の本性です。だから、私たちは神の生命の兄弟姉妹として、神様から頂いている無限の愛、仏の四無量心(慈悲喜捨の心)を人間だけでなく、動物にも植物にもその他あらゆるものに与えて、人間中心の生き方ではなく、自然を破壊せず、自然と人間の大調和実現のために自分のできるところから「平和のライフスタイル」への転換に取り組むことは、素晴らしい神性表現となります。

 

慈悲喜捨の四無量心とは、他の悲しみを除いてあげたいという心(慈)と、その悲しみを除いた後に楽を与えたいという心(悲)、また、他の喜びを我が喜びとする心(喜)、そして、執着を断って放つ愛(捨)に向かう、そのような神性を表現しようという気高い心です。

このように、信仰者として全ての人に物に事に、四無量心を行じ、欲望を制御して、内在する神性を開発し、自然と調和した生き方に取り組む姿勢は尊い行いと言えるのではないでしょうか。

 

三正行の実践で心を磨く

 

私たちは知識としては、「神が創られた世界は善一元で、人間は神の子で完全円満である」と知っていても、現象の不完全なものを見ると、心で「悪がある」と認めてしまい、実相を見る目が曇り、不完全な現象に振り回されてしまいます。

このような、「迷い」から抜け出すには、日々、三正行(神想観、聖経・聖典読誦、愛行)を行うことがとても大切です。一日をスタ-トする早朝の清々しい時間は、意識が現実の煩わしさから遠のいています。毎朝、生長の家の瞑想法である「神想観」をして、心を神様の方に向け、人間は、神の無限の生かす力によって生かされている神の子で完全円満であるという真理の言葉を心の底深くに浸透させ、神の子の自覚を深めていきましょう。朝の清らかな時間に、自分と世界の好ましい姿を心にしっかり描くことによって、進むべき自分の方向が見えてきます。

また、真理の書かれた本(聖典、聖経、讃歌)を毎日、読誦することによって、人間と世界の真実のすがたを頭で理解することが出来、善一元の神への信仰を深めていくことができます。

こうして、人間・神の子の自覚を深めたら、神の子を表現するために「愛行」をしましょう。まず、家族や周囲に笑顔で挨拶をし、親切な言葉をかけて神の愛を表現しましょう。また、仕事の他に、やりたいことや趣味を生かして自分の天分に叶った神の子の表現をして人のお役に立つことをしましよう。

さらに、「一汁一飯」や肉食を減らし、ノ-ミ-ト料理に転換することは、世界で飢餓に苦しむ人々に心を寄せることにもなり、大いなる愛行となります。

このような三正行と日時計主義の実践によって、自他一体の自覚を深め、毎日を大切に明るく、豊かに表現して心を磨き、心美人になりましょう。

 

今月も普及誌5月号には、内面から美しく輝いて魅力的な人の事例を紹介しております。参考になると思いますので是非お読みください。

また、生長の家白鳩誌友会が全国で開催されています。是非、地元の白鳩誌友会にご参加下さい。