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2019.08「温かい家庭づくり」「コミュニケーションを大切に」

2019年9月9日  

テキスト 谷口雅宣先生著『生長の家ってどんな教え?-問答有用生長の家講習会』

     谷口純子先生著『平和のレシピ』『この星で生きる』

今月は、「温かい家庭づくり」「コミュニケーションを大切に」というテーマです。

夫婦でも親子でもよい人間関係を築くことは、子供の成長にとっては大切なことです。子供は父母の間に生まれてくるのですから、子供にとって家庭は苗床のようなものです。家族仲良く、和気あいあいとした雰囲気の中で子供は安心して成長していくことができます。

温かい家族の人間関係を大切に

夫婦でも親子でも相手に「こうしてほしい」「ああしてほしい」と要求や期待ばかりが大きくなると、相手に対する不満のほうが大きくなってしまいます。

縁あって夫婦となった魂は、偶然に夫婦になったわけではありません。

夫婦は単に不足だけを補う便利な手段ではなく、自分にはない良さを持っているからこそお互いに〝魂の半身〟として魅かれ合い、知恵を与え合い、愛を与え合い、生命力を与え合って、結び合い、生かし合って、地上に家庭や家族を築いていく、掛け替えのないパートナーだということを知って、お互いに“感謝する心”になることが大切ですね。

生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は、『この星で生きる』に次のようにお示しくださっています。(142~頁)

結婚生活の意義をひと言で言えば、それは、互いに違う環境で異なる経験を積んできた二人が、結婚生活を通じて良い影響を与え合い、また違ったところを理解し、受け入れることで、互いの人格を向上させることである。(中略)

若い頃の結婚では、とかく〝理想の夫〟や〝理想の妻〟を求めて結婚する。そして、大抵、相手がそんな〝理想〟とは程遠いということを知ることになる。なぜなら、理想とするような〝完全な人間〟など現象的にはいないからである。〝完全な人間〟は実相においてのみ存在する。それをこの現実世界に引き出すためには、お互いの努力がなくてはならない。

そこで、問題になるのは、相手のどこを見るかということと、結婚の意義を正しく知ることである。現象においては人間には欠点があるが、必ずどの人にも美点がある。その美点を見つけ、言葉や態度で表現することができれば、そこから、まだ表現されていない相手の実相がどんどん引き出されてくるものである。

夫婦がいつもお互いの〝行動〟を監視し合って、相手の悪い所を指摘し合っているような家庭では、安心して過ごすことはできないでしょうし「温かい家庭」とはなりませんね。縁があって夫婦となって人生の多くの時間を共に過ごす中で、人間性を養っていくための練習の場ですから、相手の美点を見つめ、お互いに相手を思いやりながら、話し合いながら、楽しみながら人格を向上させて、“感謝する心”を育てていけるといいですね。

子供は父母への信頼感が自分への信頼感や自信につながり、自己肯定感につながっていきます。この父母のもとに生まれてよかったと思うことができることは、子供も成長過程のいろいろな人とのよい人間関係を築いていくことができます。

様々な理由で、父親がいない場合でも、子供の心の中にいる父親に対して、感謝の気持ちを持てるように話していくと、子供の心も明るく成長していくことができると思います。父母が仲がよいということは、子供にとって、本当にしあわせなことなのです。

心を通わせるコミュニケーションは“あいさつ”から

コミュニケーションは相手と心を通わせることが大切なことです。

「ありがとう」「ごめんなさい」が家庭の中で表現されているでしょうか。

そんなことは言わなくてもわかっていると考えがちですが、やはり表現しなければ、相手に伝わりません。夫婦でも親子でも「ありがとう」「ごめんなさい」「おつかれさま」「うれしい」そんな言葉に心を込めて相手に伝えるだけで、気持ちのいい人間関係が生まれるものです。欠点を指摘し合う夫婦ではなく、お互いの存在を尊敬し合い良いところを認め合い、支え合うことができれば、相手の良さは益々増幅されます。

夫婦に限らず、親子でも、人と人とのコミュニケーションは、「ありがとう」「ごめんなさい」と相手に素直に言えることから、始まるものです。

日常の中でそのような言葉を、子供にも表現していると、子供にもそのような感情が育ち素直に言えるようになります。

生長の家総裁・谷口雅宣先生は、ご著書『生長の家ってどんな教え?』に次のようにお示しくださっています。

われわれが神の子の実相や仏を現すのは、この「身・口・意」によって行います。「おはようございます。」と言うのは、口(発声音)できちんと「おはよう」という親愛の情を伝えて、また体や表情(身)によってニコニコと笑顔をつくりますね。暗い顔をして、「おはようございます」と言う人はあまりいませんから。そして、心(意)から親愛の情をこめて「おはようございます」と言えば、これでちゃんと「身・口・意」の三業による愛の実践になるんですよ。

そのようにして毎日、自分の中の仏や神の子を表現する実践をしていただくと、それに伴って周りの人々の反応が変わってきます。自分にも良い習慣がつきます。(137~138頁)

子供はどんなに大きくなっても、親の温かい言葉や温かい家庭の雰囲気を求めています。機嫌悪く黙り込んでいる家庭を、幸せと思う人もいないでしょう。

当たり前に、知らず知らずのうちに繰り返されている親のコトバ(身・口・意)を通して、子供は多くの愛情を受け取ります。

朝から、ガミガミと叱って送り出すのではなく、一日の始まりを明るい言葉と表情で送り出しましょう。

あたり前の言葉にも心を添えて、にっこり笑って「おはよう」「いってらっしゃい」「お帰りなさい」とあいさつしたり、子供の素晴らしい所やしてくれたことに感謝し、抱きしめたり「ありがとう」と家族への感謝や讃嘆の言葉をできるだけ多く優しい表情と愛のこもった思いと言葉で表現するのです。最初はぎこちなくても、思いきってやってみると、夫婦でも親子でも嬉しい気持ちになるものです。それがよい習慣となると、夫婦や親子のよい関係ができあがり、みんなが幸せでイキイキと、楽しく暮らすことができると思います。

愛と信頼のコミュニケーション

生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生はご著書『この星で生きる』に次のようにお書きくださっています。(53頁)

若い頃は、誰にも好奇心が芽生えてくる。その芽を育てるものは、自分の可能性に対する揺るぎない信頼である。私は幸運にも、幼い頃からこの信頼感を持つことができたので、好奇心のおもむくままに様々なことに挑戦した。「人間の能力は決まっている」「努力してもムダ」そのように思っていると、自分の内側から出てきた本来の願いや希望を無視してしまうことがある。「どうせダメだ」と考えてあきらめてしまうのだ。そうすると、心の底では「現状を破りたい」と思っていても、それを破ることができす、生きることの喜びが感じにくくなる。若い人は、こういう人生を決して歩んでほしくない、と私は思う。

子供が成長すればするほど、親との意見の相違がでてくるものです

そんなとき親は自分の長い経験から、「こうすることが正しい」「この道を進めば成功する」という自分の考えや思いを押しつけて、子供がそれに従わないとき、心配したり、悩んだりします。でも、子供の人生は、子供自身が体験を通して学んでいくものです。たとえ失敗のように見えても、そこから学びとることも大きいのです。子供自身が、信じて選び取った環境で、さらに人格を磨き、自分で歩む力をつけていくことができることを信じて、応援できる親でありたいものです。

それでも、不安が心に残るときは、善悪にとらわれないで『日時計日記』に、「子供の天分に叶った、ふさわしい道に進むことができました。ありがとうございます。」と書き続けてみましょう。そのような祈りと愛語と讃嘆の言葉をひと月、ふた月と書き続けていくうちに、お母さんの心は明るくなり、「我が子は、無限の可能性をもった素晴しい子だ!」という強い思いが湧いてくることでしょう。親の愛と信頼が子供の無限の可能性をを引き出します。

●子育ての中の「食」の大切さを伝える

 子供と向き合って、楽しくありがたく、ご飯を食べる

生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は、『平和のレシピ』に次のようにお書きくださっています。

近頃は、食事をする際に「いただきます」と合掌して始める人が少なくなった。多くの日本人にとって、食事をすることは、“あたり前”かもしれない。が、世界では、それが“あたり前”でない人は沢山いる。それを想い、食事がいただけることは“ありがたい”と知り、合掌し、感謝の思いでいただく。その時、目の前の食材が自分以外の多くの人々の手を経てここにあるという事実を思い起こそう。そして、それらの人々の知恵と労働に感謝しつつ、ゆっくり味わって食べる。すると、きっと心は満たされる。(179頁)

「いただきます」の声で始まる食事ですが、食事は空腹を満たすというだけのものではありません。食事はお母さんの愛情を全身で感じるコミュニケーションともいえます。お味噌汁の一品でも、お母さんの手作りのお料理があると、温かい気持ちになりますね。共働きの家庭や子供が塾や習い事で忙しいと、なかなか家族そろって食事をとることは難しいかもしれませんが、週に一度とか月に何回かそのような日を持つことをおすすめします。その日の表情や食欲で、子供の様子や体調の変化にも気づくこともできます。会話もなくたった一人で、コンビニのお弁当を食べるような子供の心は寂しいものです。

「いただきます!」と、家族と向き合って食べる食事はそれだけで、笑顔になりますね。

●やってみましょう-『日時計日記』を書きましょう

 親子で自然や土に触れてみましょう

自然や土に触れる機会を増やしてあげることは、健全で豊かな人間形成においてもとても大事なことです。自然の中で、子供と一緒に見たり感じたり、楽しんだり、喜んだりすることで、今まで以上に豊かに心を通わせることもできるのではないでしょうか。

太陽、空気、水、大地は、私たちを生かしてくれている大切な要素です。自然に親しむ時間を持って、心を澄まして自然の声に耳を澄ましてみるのもいいですね。