WEB版母親教室,夫婦のために,幸せな子供の育て方

2020.02「親の願いと子の願い」「父母の役割」

2020年3月4日  

テキスト  谷口純子先生著 『平和のレシピ』『この星で生きる』

厳しい寒さの中で咲く梅の花ですが、その香りとともに春の兆しを感じて嬉しくなりますね。さて、今月は、「親の願いと子の願い」、「父母の役割」というテーマです。

子供は様々な姿をみせながら、成長していきますが、反抗しているように見えるときも、それはきっと親を信じているからに違いありません。

子供の成長の場を整えるために、子供が健やかに育つぬくもりのある家庭をつくります。

子の願い

この世に生まれて、夫となり、妻となる魂の関係は、地上に生まれてからできるのではなく、魂の上では深い関係にあり、表面的には違っていても、魂的には似ているからこそ、お互いに引き合い結ばれます。そして、地上に家庭や家族といった「個」を超えた「結び合い」「生かし合い」の姿を具体的に表現するための掛け替えのないパートナーとして、お互いの知恵や愛や生命力を与え合うのです。そればかりではなく、そうして結び合った魂は、子供の魂を引き寄せますから、父と母との心が不調和になったり、争い合うということになると、子供の魂は、安らかではなくなります。ですから、お父さんとお母さんが仲がよいということほど、子供にとってしあわせなことはありません。

生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は、ご著書『平和のレシピ』の中で、次ぎのようにお書きくださっています。(75頁)

 結婚を望む誰もが仲の良い夫婦関係を期待するが、その実現のためには、自分の夫または妻となる人が、自分にとって今、一番ふさわしい人だと知ることが重要である。夫婦は性格が違うことが多いが、それはお互いに相手から影響を受け、自分の足りない部分を成長させ、過大な部分を削り取る絶好の機会であるからだ。こうして結婚生活は、夫婦それぞれが〝人格の完成〟に向かって手を携(たずさ)えて進む道程だとわかれば、相手を素直に受け入れて互いに感謝することができるだろう。

夫婦の争いは、お互いの生まれ育った環境の違いを理解できなかったり、自分と同じものを要求したり、強制するところからはじまるのではないでしょうか。自分を大切にするには、相手を大切にすることによって自分も大切にされるものです。それぞれが自分を大切にしながら、妻は夫を大切に、夫は妻を大切にするために何ができるかを考えて、相手への思いやりと、ねぎらいや感謝を表現していくことで、温かい夫婦関係が育っていくものです。夫婦お互いに、相手の欠点ではなく、美点を認め合い、自分の思いや考えを素直に伝えていくと、お互い相手から影響を受け成長することができるでしょう。

夫婦の仲のよい姿は、ただそれだけで、子供にとって嬉しく、そのような両親の温かい雰囲気の中で子供は安心して育っていきます。

また、夫婦にはいろいろな形があるかもしれませんが、様々な理由で、父親がいない場合でも悲しんだり、相手を憎んだりするのではなく、その相手は、人生の貴重なレッスンのパートナーだったのですから、子供の心の中にいる父親像として、子供が父親に対して、感謝し尊敬できるように話していくと、子供の心も明るく力強く成長していきます。子供にとっては、父も母も、両方とも大切な存在です。

愛することは信じること

子供は色々な姿を見せながら成長していきますが、自立心が起こる成長期においては、親のこうあって欲しいという願いが強いと、子供はその思いを束縛と感じ、反抗的な言動をとることもあります。子供を愛しているからこそと、悪いところを指摘して、良くしよう良くしようと思いますが、それでは、劣等感を潜在意識に植えつけるばかりで、子供は本来の良い姿を現すことができなくなります。お説教や口先で欠点ばかりを指摘されると子供は愛されていないと思ってしまい、自信もなくしてしまいます。そんな悲しみや愛されたい思いが反抗的な態度となって現れてくることもあるのです。

どんなに、不完全に見えても、その子の本質は素晴らしい「神の子」です。子供の言動をとがめることをやめて、どこまでも子供の神性を信じて、「祈り」と「愛語」と「讃嘆」の言葉と温かな家庭生活を営むことによって、やがて反抗心も消えていくことでしょう。

特に思春期は、自分さがしの時期ですし、いろんなことに挑戦したいと思う時期でもあります。目標や目指すものもどんどん変わっていく時期でもありますね。

努力しながらも、不安を感じたり、自信をなくすことがあっても、安心して甘えられる、受け止めてもらっている、認めてもらっているという信頼できる親がいるということは、

自分への信頼をとりもどすことができ、自分の可能性を認めることができることにつながります。

生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は、ご著書『この星で生きる』に次のようにお書きくださっています。(52~53頁)

人間の興味の対象は、このように、その人の成長とともに変わっていくものだ。だからそのとき興味があるものと真剣に取り組むことにより、人は次の段階に自然に進むことができる、と私は思っている。

そういう意味で、遊びに夢中だった私に「勉強しなさい」と強制しなかった両親に、私は今でも感謝している。好きでもないことを強制されることくらい、人間にとってイヤなことはないからだ。

 若い頃は、誰にも好奇心が芽生えてくる。その芽を育てるものは、自分の可能性に対する揺るぎない信頼である。

また、生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は、ご著書『平和のレシピ』の中で、次ぎのようにお書きくださっています。(102頁)

その条件の第一は、まず本人が自分の可能性を認め自信をもつことである。現状が自分のすべてだと考えずに、努力によって現状はいくらでも変えられ、自分は必ず進歩する、と信じることだ。そうすれば意欲がもりもりと湧き、自分の目標に一所懸命に集中できる。それに加えて、周りの人々の応援も大きな条件となる。特に本人の親が、その人をどう見るかは重要だ。

親は自分の思いを相手に押しつけるのではなく、我が子を「神の子」と信じ、その子の個性を尊重して、愛情ある思いと言葉と表情で、その子が持っているいい点を気づかせてあげるように、自分を好きになれるように、自分に自信をもてるように、大きく応援してあげることが大きな親の役割ですね。

●子育ての中の「食」の大切さを伝える

 生ゴミを堆肥にしてみる 「ダンボールコンポスト」

水分を多く含んだ生ゴミの処理は、たくさんのエネルギーを使い、多くの二酸化炭素が排出されます。家庭の生ゴミも、水分をしっかり絞って出すことや生ゴミを堆肥にする「ダンボールコンポスト」を作ってみてはいかがでしょう。

大きめのダンボールの底を2重に補強する。ダンボールにピートモスと籾殻くん炭を

  3:2の割合で混ぜ、その中に毎日でる生ゴミ(小さくするほど分解が早まります)を入れてよく混ぜる。混ぜ終わったら虫除けのカバーをかけてひもで綴じる。

生ゴミを入れない日もなるべく混ぜ、いっぱいになったら、フタをして密封し、2カ 程度軒下などに置いておくと、栄養豊富な堆肥が出来上がります。

ゴミも減り、生ゴミも栄養豊富な肥料になり、家庭菜園にも使えますね。

●やってみましょう-『日時計日記』を書きましょう-

家族と握手をしましょう。笑顔と讃嘆のコトバをそえましょう。

ニッコリ笑って、「いってらっしゃい!」「おかえりなさい!」

当たり前の言葉にも思いをこめて、言ってみましょう。

思い切って握手をしてみると、きっとしあわせな気持ちになりますよ!

今月の普及誌『白鳩No.119』も大変参考になりますので、合わせてご覧ください。また、皆さんの身近な場で開催されている生長の家の「母親教室」へ、是非ご参加ください。