オーガニック菜園に取り組んでいる生長の家の組織会員のサイトです

2018.02.14お友達の養鶏場におじゃましましたあ!!

 

◇北杜市白州町、甲斐駒ヶ岳の麓 標高730mの養鶏場訪問

 

こんにちは、オーガニック菜園部の源明子です。

 

今年に入って、北杜市白州町、甲斐駒ヶ岳の麓標高730mのところに鶏舎がある養鶏業を営む友人の鬼塚友子さんを訪ねる機会がありました。

 

 

 

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鬼塚さんとは地元北杜市で開催されるエネルギー問題や森林に関する、また障がい者支援のイベントでたびたびご一緒しました。また今回の訪問理由でもありますが、鬼塚さんが東日本大震災の被災地支援として、写真家管野千代子*1さんをお招きして『福島県飯館村の暮らし写真展』を開かれた際に、私もお手伝いし、その後、管野千代子写真集『飯館村の暮らし』が完成したから取りに来られるかとの連絡があり、一度鬼塚さんの養鶏場には行ってみたいと思っていたので、これは良い機会と念願の訪問が実現しました。

 

*1・・・1946年生まれ、ニッコールクラブ・全日本写真連盟・全日本山岳写真家協会会員。各種フォトコンテストで入賞多数。震災前の飯館村の暮らしの写真展を全国各地で開催し、大きな反響を呼んだ。自身も浪江町で原発事故の被災者となりながらも福島の現状を撮り続けている。

 

 

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◇『ケージ飼い』『平飼い』とは?

 

肉食をすることに多くの弊害(倫理的な問題、食肉に含まれる残留抗生物質やホルモン剤の間接的接種による人体への影響、そして飢餓や環境保全の観点)があることを知って、自らはお肉を食べなくなってから、卵は貴重なたんぱく源のひとつとなりました。今から5年前は東京にいて、スーパーで売られている栄養価の高いとされる卵を選んで食べていました。その頃『平飼い』という言葉を耳にはしていたのですが、ふつうのスーパーでは見かけることはありませんでした。2013年10月に山梨県北杜市に越してきてから、近くの直売所やスーパーで『平飼いの卵』が選択肢のひとつとしてあり、またこちらで拡がった交友関係の中でも、平飼いの養鶏に関係する人も何人かいて、『平飼いの卵』の存在はより身近なものとなりました。

 

 

『ケージ飼い』とは、一般的に市販されている多くの卵の飼育法で、窓の無い鶏舎で小さなケージに何羽も詰め込まれ、運動はほとんどさせないので病気にかかりやすく、大抵はワクチンや抗生物質などの薬剤を与えられると言われています。

 

『平飼い』とは、より野生に近い状態で平らな地面のうえで、放し飼いの状態で育てます。鶏は本来、羽をきれいにするために砂浴びをし、1日1万回以上地面をつつくと言われています。また、卵を産むときは巣にかくれ、止まり木と呼ばれる木の上で休みます。

 

 

 

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◇もし選択肢があるならば、どちらの卵を食べるだろう?

 

今の環境に越してきて、ありがたいことに、わたしは『平飼い』の卵を選択できるようになりました。一般の卵より、確かに値段は高いです。しかし、それは生産者が効率と経済性を重視せず、アニマルウェルフェア*2にも配慮している結果で、私たち自身の健康を考えても、十分に支払う価値があると思いました。さらに、わたしの場合、卵の生産者の顔がわかるので、より感謝の思いが深まり、彼らを応援したい気持ちが強まります。

 

*2・・・アニマルウェルフェアとは動物の福祉という考え方。人間は様々な動物を都合のよいように改良し、ペットや家畜や動物実験に使いながら、文明を発展させてきました。しかし、20世紀の半ば以降、動物愛護や社会倫理の視点から、本当にそれで良いのか?と問われるようになり、動物実験が極力減らされたり、動物虐待すると罪に問われる法律ができました。

 

 

鬼塚さんの養鶏場では、鶏はフランス原産の寒さに強いボリスブラウンと日本のあずさいう種類で現在約1,800羽います。

 

 

 

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飼料は輸入飼料を減らして、国産飼料を多く使うようにされ、すべてポストハーベストフリー*3、遺伝子非組み換え、着色系・油脂類無添加で、くず米、トウモロコシ、蠣殻等、10種類を混合し発酵させた自家発酵飼料です。

 

*3・・・ポストハーベストフリー(ポストハーベスト農薬とは、食材に使用される農薬の一つで、農薬は本来ならば栽培中に散布するものですが、このポストハーベスト農薬は収穫後に散布します。

 

 

 

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また、一般に販売されている卵は、殻をお湯で洗って出荷されていますが、ここでは洗わず布で汚れをふきとっているため、常温で21日間、品質が変わらず食べることができます。今度遊びに行くときは、ぜひこのふき作業をお手伝いしてみたいなあと思っています!

 

 

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当日は、青空が広がる気持ちの良いお天気でしたが、数日前の積雪があり、気温も低く風も吹きとても寒かったです。まずは、里守り犬*4の“らいちゃん”がお出迎えしてくれました。

 

*4・・・主に甲斐犬を訓練して、食物に困窮して、山の麓の田畑に降りてきて農作物を食い荒らし、甚大な被害をもたらす害獣のうち特にサルを追い、被害を最小にとどめることをねらいとしている。

 

 

 

 

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早速、鶏舎を案内してもらいました。鶏舎をのぞくとそこには、元気いっぱいの鶏さんたちが!!!!

十分なスペースに、止まり木も設置されており、臭いもほとんどなく、小ぎれいですっきりとした良い空間でした。思わず、「ありがとうございます。いつもお世話になっています」、鶏たちにお礼を言わずにはおれませんでした。

 

 

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産みたての卵を手にしたとき、そのぬくもりに、あああああ、わたしたちはこの大切ないのちをいただいて、生かされているんだなあと、しみじみと感謝の思いでいっぱいになりました。

 

 

 

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オーナーの鬼塚さんが、「わたしたちの「平飼いの卵」をできるだけ安価で売って、ひとりでも多くのみなさんに、安心安全な美味しい卵を食べていただきたいと思ってがんばっている」とおっしゃったことが、とても印象に残っています。

 

東京で暮らしていた数年前まで、コンビニ・外食生活を長く続け、「食」にまったく関心をもっていなかった私ですが、今はひとつずつ、自分の『食の選択』を改めつつあり、自らの健康のためだけでなく、環境や社会に配慮した、人にも自然環境にも優しいライフスタイルを目指し、自分のできるところから楽しく、以下の点に取り組んでいます。

 

・ノーミート料理(お肉を使わない、食べない)

・有機農法による家庭菜園、ベランダ菜園

・地産地消、旬産旬消

・フードマイレージの低い食材・食品の選択

・化学肥料、農薬など、化石燃料由来のものをなるべく使用しない食材・食品の選択

 

 

 

やれることから、やれるだけやる!

やれたら、またひとつやれることを見つけやる!

そして、同じように地球のこと、未来のことを考え、

行動できる仲間たちとつながって、じわじわと力強く前に進んでいきます!

 

 

(SNIオーガニック菜園部事務局 源 明子)

 

 

 

 

 


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