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2019.10.06100マイル運動の発祥地・バンクーバーで考えた食のこと

 

こんにちは、SNIオーガニック菜園部事務局の水島です。

 

仕事でカナダ・バンクーバーに出張していました。
バンクーバーは多様な人々が住む街で、そのためか多様な食文化があるように思います。動物性の素材が含まれたものを食べないヴィーガンや、お肉を食べないベジタリアンに配慮されたメニューが店頭に掲げられている光景もよく見かけました。

 

 

 

 


今回、仕事の合間にぜひ訪ねてみようと思ったのは、オーガニック製品を扱う食品スーパー。
2軒を訪れてみました。

 

 

▽オーガニックショップの感想は「日本って…」

 

私は日本にいるときも、直売所から自然食品店まで食べものを扱うお店が好きで、よく立ち寄ります(買うものは選びますが、見るのはとても好きということ)。オーガニック先進国と言われるカナダの事情に興味がありました。

 

1軒目は、米国発祥のホールフーズ。製品には「NON GMO」(遺伝子組み替え作物でない意味)や地元産を示す「LOCAL」も数多く表示されていました。

もう1軒は、繁華街にあるチョイシーズマーケット。オーガニック製品を扱うとして本に掲載されていましたが、そうでないものもいろいろ混在しています。

2軒を回った私の率直な感想としては…「日本って本当に何でも手に入る国なんだなあ」ということでした。

 

 

▽どこかで見かけた…

 

いろいろな種類の野菜やアーモンドミルクにココナッツミルク、各種ナッツ、ドライフルーツ。大きな店舗にはさまざまな商品が並んでいますが、「日本で見たことが全くない食べもの」は、なかったのです。
もちろん、カナダは圧倒的にオーガニック製品が多いし、プラスチック製品の使用が控えられていたり(テイクアウトのサラダバーも容れ物は紙のボックス)、どの製品も過剰な包装は避けられているなど、良いところはたくさんあります。また、スイーツのサイズなども日本とはもちろん違います。

 

しかし、商品自体は、日本の輸入食品店や大手スーパーなど、どこかで見かけたものが多いのです。カナダと言えばメイプルシロップですが、バンクーバーで売られていたメイプルクッキーはよく、日本の大手の食料品店の店頭で安売りされていたものでした。

 

 

▽「100マイルダイエット」

 

バンクーバーは実は「100マイルダイエット」の発祥の地です。100マイルダイエットとは住んでいるところから100マイル(約160キロ)の範囲でとれるものを食べましょうという地産地消の運動です。地元に長く住んでいる日本出身の方は、「たとえ100マイルダイエットを知らなくても、地元のものを選ぼうという意識はそれは強いです。その方が環境に良いに決まっていますから」と話していました。

 

 

 

 

私たちSNIオーガニック菜園部はノーミート、そしてオーガニック、地産地消、旬産旬消の低炭素の食生活を送りたいと取り組んでいますが、では、今はアマゾンの傘下に入ったホールフーズが日本にたくさんできれば良いと思っているか、というとそういうわけではないのです。

 

大手の場合は、製品を作るにも大規模な、工業的な手法を交えた方法となります。そうでなければたくさんの商品を作り、供給することができませんから。それには大量の二酸化炭素の排出を伴います。それよりは、一人一人が家庭菜園をする、直売所などで地元のものを買う、という小さな行動を積み上げていけたらと思います。

 

 

SNIオーガニック菜園部事務局 水島育子

 


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