オーガニック菜園に取り組んでいる生長の家の組織会員のサイトです

2020.09.19手作りのくれる豊かさ

 

 

◇誕生日の栗ごはん

 

こんにちは、SNIオーガニック菜園部事務局の水島です。

 

以前、9月生まれの同僚が、子どもの頃、誕生日のお祝いに、よく栗ごはんを炊いてもらったことを話していました。栗の季節になると私までそのことを思い出し、同僚は栗の味とともに楽しい思い出や家族の記憶が呼び覚まされるのか、などと思います。

 

 

◇家族の歴史とつながる食べ物

 

家族の歴史とつながっている食べ物って何だろうと自分のことを考えてみると、夏に実家の父が畑でとれたトマトで作ってくれたトマトジュース、なぜか大晦日の朝に食べていた年越しそば、毎日食べても飽きなかったジャガイモとピーマンの炒め物、お弁当の定番だった甘辛く煮付けたちくわなどいろいろな食べ物が浮かんできます。

 

 

自分が家庭を持ってからはりんごのケーキ。

 

 

「赤毛のアン」に出てくるようなりんごのケーキが作りたくていろいろと試行錯誤し、しかし息子が離乳食で食べられるような材料に落ち着きました。ちょっとだけシナモンとナツメグを入れたそのりんごのケーキが息子は大好きでした。娘を出産する際、1歳と少しの息子を置いていくのが心苦しく、帝王切開で入院日が決まっていたため、前もってりんごのケーキを焼いて冷凍し、夫に食べさせてくれるように頼みました。

 

 

 

◇りんごケーキの思い出

 

 

私の入院中、夫は家事と息子の世話で体調を崩し、冷凍したりんごのケーキは忘れ去られ、退院しても冷凍庫にそのままありました。りんごの季節になると、そのことを懐かしく思い出します。今では口が達者になり、言い合えば言い負かされることもある息子ですが、寝込んでいる夫のそばで正座していたという逸話をちょっと切なく思い出します。そして当時、家事に奮闘していた夫や手助けしてくれた両親に、感謝の思いは至ります。

 

 

 

◇豊かってどういうこと?

 

 

SNIオーガニック菜園部は、心と体の健康、それに地球環境の保全のために、手作りの食事を勧めるスタンスです。私も手作りは人生を豊かにしますよ、といろいろなところで話していますが、「豊かにするってどういうこと?」と改めて考えてみると、こういうことなんじゃないかと思います。

 

 

食べ物を通して、人は作ってくれた人の愛を受け取る。私も祖母や両親の愛を受け取ってきたし、それを手渡そうとしてきた。それは周囲への感謝や自己肯定にもつながっていきます。

 

 

手作りにそこまで頑張らなくても、という風潮もある今の社会ですが、それでも手作りをお勧めしたいと思います。

 

 

(SNIオーガニック菜園部事務局、水島育子)


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