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2019.06.10不自然な冬のイチゴ(前)

 

 

◇イチゴの旬はいつ?

 

こんにちは、SNIオーガニック菜園部事務局の水島です。

 

以前、ネットで調べ物をしていたら、地方紙のこんな記事に出合い、仰天しました。
「〇〇市で旬を迎えたイチゴの出荷が最盛期を迎えている」
記事の日付は1月中旬。イチゴはもちろんビニールハウス育ち。
本来、露地栽培でイチゴが実をつけるのは4-6月でしたが、最近は冬に出回る量が多く、「冬から春が旬」という言い方もしばしばされているようです。

 

写真:露地栽培では4-6月が旬のイチゴ。様々な手法により、今は冬に多く出回る

 

 

 

◇不自然な栽培方法

 

しかし、冬のイチゴはいろいろと不自然な栽培の仕方をされていると聞きます。

詳しい人にお話を聞いてみたいと思っていたら、職場のごく近くで、無農薬・無化学肥料の露地栽培でイチゴを生産されている農業、北川信(きたがわ・まこと)さん(73)にご縁をいただきました。
難しいとされる無農薬でイチゴを栽培され、出荷されている北川さんにお話を聞いてみました。

 

 

◇厳しい環境で試行錯誤

 

北川さんの畑があるのは標高約1300メートルの地域。イチゴ栽培には少し涼しすぎます。

 

「厳しい環境で毎年試行錯誤してきた。露地栽培で季節に収穫するのは、なかなか難しいんです」

 

北川さんは元々、長野生まれの神奈川育ち。
東京の専門商社や出版社で働きましたが、「組織の歯車で働くのがしっくりこない。自分の手で何かを作り出したい」という思いを抱き、北杜市へ移住。

 

農業に取り組み始めたときから、無農薬無化学肥料でと決めていました。「本来、自然のものでやりたいから」。

 

化学肥料を効かせたら見栄えがよくなるかな、と思うときも、「意地みたいなもの。(自然は)こういうものだって納得しています」と笑います。

現在はトマト、キャベツ、白菜、カボチャ、トウモロコシなどを栽培し、地元の市場に出荷しています。

イチゴの生産には、10年以上前から、無農薬無化学肥料、露地栽培で取り組んできました。

6月が、北川さんのイチゴの収穫時期です。

 

北川さんの具体的な工夫や冬に出荷されるイチゴの栽培事情などを次回に続けます。

           

写真:北杜市でイチゴの無農薬、露地栽培に取り組む北川信さん 独学で農業に取り組む傍ら、地元の大学施設の管理人などで生計を立ててきました。

 

(SNIオーガニック菜園部事務局 水島育子)


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