第51回衆議院議員総選挙に対する生長の家の方針
「高市連立政権が掲げる政策に反対する」

ニュースリリース

2026.02.04

第51回衆議院議員総選挙に対する生長の家の方針
「高市連立政権が掲げる政策に反対する」

 2月8日投開票の第51回衆議院議員総選挙に当たり、当教団は安倍晋三元首相の政治姿勢を忠実に受け継ぐ高市早苗首相の施策方針に対し、明確に「反対」の意思を表明するために「高市政権とその支持者が掲げる政策に反対する」ことを宣言し、全国の会員・信徒に周知することにしました。当教団は、自民党と日本維新の会が目指す原発再稼働は、次世代に重大な負の遺産を残し、歯止めのない軍備拡大は軍拡競争を引き起こしかねないと考え、これらの政策への財源を地球温暖化対策、災害防止の努力に回すことを強く求めます。また、戦後築き上げられてきた世界秩序を根底から揺るがしている米・トランプ大統領と緊密な連携を図る外交政策に反対します。

1.原発再稼働を目指すエネルギー政策に反対します
 自民党公約(『自民党政策BANK』)の「エネルギー政策」第1項は、「電力需要の増加が見込まれる中で、暮らしや産業の基盤である電力の安定かつ安価な供給は極めて重要」とし、「電力源のバランスや経済安全保障の観点からわが国の国力を支える現実的なエネルギー政策を目指」すとしています。そして、「原子力規制委員会により厳しい安全性基準への適合が認められた原子力発電所については、立地自治体等関係者の理解と協力のもと再稼働を進めます」と、明確に原発再稼働をうたっています。また日本維新の会も「新規制基準の許可を得た原子力発電所の早期再稼働を進めます」(維新八策2026)と原発の早期再稼働を公約しています。
 当教団は、東京電力福島第一原子力発電所事故を真摯に反省するならば、原発とは決別し、自然エネルギーの全面的な利用によって地球温暖化の抑制を図るべきだと考えます。
 なぜなら、事故から15年が経とうとする今も、福島第一原発2号機からの溶融核燃料(デブリ)の全量取り出しの手法は固まっておらず、廃炉への見通しは立っていません。多くの人々が平穏な日常を奪われ、今も福島県内外で避難生活を続けています。事故処理もままならないこのような状況下にも関わらず、自民党公約はさらに、原発再稼働とセットで進められる「核燃料サイクル」の推進をうたい、「新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・設置」を掲げます。
 生長の家は、次世代のためにも自然エネルギーの全面的な利用による「脱原発」の実現を求めます。自民党、日本維新の会のエネルギー政策は、これと全く相容れないものであるため、明確な反対の意思を表明するものです。

2.軍備拡大ではなく地球温暖化対策に注力することを求めます
 自民党は「日本列島を、強く豊かに。」をスローガンに掲げ、従来の自民党の「防衛力の抜本的強化」をさらに推し進める姿勢を鮮明にしています。日本維新の会も個別政策のマニフェストに「防衛産業に関わる国営工廠(こうしょう)及び国有施設民間創業(GOCO)に関する施策を推進」と記し、防衛産業の振興を図る考えです。
 両党は、ハイブリッド戦、無人機活用等の「新しい戦い方」への対応等として、2022年末に制定された現行のいわゆる「安保3文書」を改定する考えです。また、両党の公約には「防衛装備移転三原則の運用指針の5類型」の撤廃が盛り込まれており、実現すれば殺傷能力のある武器を含む装備品の輸出が可能となるでしょう。
 現行の「安保3文書」のうち「防衛力整備計画」は、2027年度に防衛費を国内総生産(GDP)比2%とするとしていましたが、すでに昨年12月の2025年度補正予算案の成立で、当初予算案と合わせた防衛費は約11兆円に上り、「GDP比2%」を前倒しで達成しています。他方、本年1月23日、米国の第2次トランプ政権は、戦略文書「国家防衛戦略」において、全同盟国に国防費をGDP比5%まで引き上げることを要求しており、日本における軍備拡大がさらに進み、世界的な軍拡競争にわが国が同調することを、当教団は強く懸念します。
 近年、地球温暖化に起因する気候変動が深刻化し、世界中で猛暑や集中豪雨、干ばつなどの異常気象の頻発、海面上昇、生物種の急速な減少などを招いています。日本でも台風や集中豪雨などの自然災害が頻発、激甚化しています。
 地球規模の気候変動という未曽有の危機に人類が直面している今日、私たち人類は相互不信を増強するような軍備拡大に注力するのではなく、その知恵と財源を地球温暖化対策や災害防止に振り向けることを求めます。

3.世界秩序を揺るがすトランプ大統領と緊密に連携する外交政策に反対します
 自民党の公約には「日米同盟の抑止力・対処力を一層強化するとともに、同志国との共同訓練、装備・技術協力を含む防衛協力を強化し、抑止力を高めます」と書かれています。
 その米国のトランプ大統領は、2025年1月の2度目の就任以降、従来の国際規範を無視し、自身の独断で他国に対して軍事力や制裁を行使する姿勢を明確にし、戦後の世界秩序の基盤を崩そうとしています。トランプ氏は、政治的目的のために関税で圧力をかけ、石油利権を目的にベネズエラのマドゥロ政権に対する軍事力を行使し、さらには主権国家の原則を無視してデンマークの自治領であるグリーンランドの“領有”に意欲を見せ、世界を混乱に陥れています。
 トランプ氏が踏みにじっている「法による支配」や「国際協調主義」は、まさに日本が戦後一貫して外交方針の基本理念として掲げてきたものです。トランプ大統領と緊密に連携する外交政策は、これらを根底から否定するものですから、私たちは明確に反対の意思を表明します。
 そのグリーンランドは今、地球温暖化の影響で氷床の融解が加速し、生態系や現地住民の生活が脅かされています。また、地政学的な要衝であることと豊富な天然資源があることを理由に、トランプ氏は同地の権益獲得を図ろうとしています。
 地球温暖化は、自然界を顧みない人間至上主義と物質的富を過剰に追求するライフスタイルの結果です。その負の影響を目の前にしながら、なお欲望満足を求めて、紛争の原因を作るのではなく、日本の政治家は未来のために正しい行動を採ること、世界秩序の破壊ではなく形成に貢献することを、私たちは心から希望します。
 生長の家の会員・信徒におかれましては、今一度、生長の家総裁・谷口雅宣監修『“人間・神の子”は立憲主義の基礎――なぜ安倍政治ではいけないのか?』(生長の家刊)および生長の家白鳩会総裁・谷口純子監修『憲法を知ろう』(生長の家刊)を熟読されるようお願い申し上げます。
 また、会員・信徒のみなさまは、このたびの衆議院議員総選挙にあたり、以上のような観点から、宗教的な信念を犠牲にすることなく、候補者や政党を選択することをお願い申し上げます。合掌。

2026年2月4日
宗教法人「生長の家」