夫に遺産の使い方を考え直してもらいたい
夫は相続した義父の遺産でワンルームマンションの一室を購入し、老後資金のために賃貸に出して運用すると言い始めました。遺産はそれなりの額なので老後の資金には十分ですし、失敗した場合のリスクを考えると心配です。欲に目がくらんでいるような夫に考えを直してもらうには、どのようにしたら良いでしょうか。 (B子・62歳)
回答者:近藤新三朗(生長の家本部講師)
不動産投資はハイリスクな投資の一つですから、お気持ちはよく分かります。あなたは遺産だけで老後の資金は十分と考える一方、ご主人は将来のため一定の投資が必要とお考えなのだと思います。一度、老後資金の必要額や、投資方法をファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してみてはいかがでしょうか。その上で、不動産投資の是非や他の投資方法を夫婦でよく話し合って、検討することをお勧めします。
しかし、問題の本質は不動産投資ではなく、夫婦のコミュニケーションにあるのではないでしょうか。ご相談文に「欲に目がくらんでいるような夫に考えを直してもらう」とあり、「良くない思いを持つ夫を正したい」という考えが垣間見えます。
生長の家では「唯心所現」といって、心に強く思うことが自分の周囲に現れると説きます。ご主人を悪く捉えている限り、心で思った通りのご主人が現れます。また、あなたが正しいことを主張しても、ご主人が意固地になれば受け入れてくれない可能性もあります。であれば、ご主人を変えようとせず、まずはご主人に対するあなたの見方や考え方を変えてみてはいかがでしょうか。
そもそもご主人が不動産投資を始めようとしているのは、夫婦の老後を思っての判断でもありますね。そのように相手の良い点を認めていくと見方が変わってきます。生長の家では、周囲の人や出来事の良い面を見るように心がける生き方を「日時計主義」と言い、その実践ツールに『日時計日記』があります。
最初はご主人の良いところを見つけることが難しくても、『日時計日記』に良い点を書き続けることで、ご主人に対する見方が変わり、やがて感謝の思いが湧いてきます。あなたの心が変わるにつれて、ご主人にも変化が現れ、あなたの意見にも耳を傾けてくれるようになるのではないでしょうか。ぜひ、日時計主義を実践してみて下さい。