体験談

真理で救われた会社の奇跡/広島教区栄える会相談役 岡本俊雄

2021年10月5日  

 「この会社は120%の確率で倒産します。だから再建するのではなく後整理をして下さい」と、当時支援を仰いでいたメーカーの現地責任者から大変厳しい言葉を言われました。遡ること、社長に就任した38年前の昭和59年3月のことでした。今も、その時の決算書を私は机の中に入れており、「大切な記憶」にしております。当時、私の周りの人は全て「受けてはいけない、断りなさい」と助言をしてくれましたが、熱心に生長の家の信仰をしておりました私の妻だけが「貴方なら出来ると思います」と力強い言葉で私の背中を押してくれました。この言葉を信じて私は社長就任を受諾したのです。最初に出会った困難が銀行融資のお願いでした。「今期の業績見通しをお話しください」と銀行の融資担当者から聞かれ、根拠はありませんでしたが、「今期は必ず黒字にします」と言いました。社長就任後の最初の試練でしたが、赤字になることは一切考えず、得意先の役に立つこと、仕入れ先の期待に応えることに背水の陣で取り組みました。その結果、私の懸命な姿勢を受け入れてもらったお蔭で困難を乗り切ることが出来、その期の決算を黒字で迎えるという奇跡が起きました。
 次の年も、又次の年も黒字決算を実現する事が出来ました。社長の言葉は周りの社員に勇気を与えます。「思いは必ず叶えられる」と、私は毎日社員に語り続けました。言い続けると現象が現れます。それ以後、38年間連続黒字決算が続いております。困難に出会うたびに「更に成長させて頂きます」と心に念じ、喜んで受け入れる日時計主義で行動しますと、不思議なことに困難が困難で無くなり次々と解決していきました。当時の私は、講習会に参加させていただいたり、教化部での行事に参加する程度でしたが、「人間神の子、無限力」という言葉はいつも口にしていました。
 2009年10月、突如襲ってきたリーマンショックの激震は経験したことのない困難と恐怖を感じました。社長就任から25年が経過し、順風満帆に進んでいた会社が一瞬のうちに嵐の真っ只中に引きずりこまれた状況となり、頭の中が真っ白で思考停止となりました。それまでの経験が何の役にも立たず、為すすべもありませんでした。経営者としての考え方と力量を問われる出来事でした。ある日のこと、私が重い足取りで帰宅の途につくと、「おかえりなさい!」と、明るい元気な声で妻がいつも通りに迎えてくれました。私は家に着いて心がほっとしました。夕食を取りながら会社の状況を妻と会話しました。「貴方、神想観をしましょう! 必ず解決できますから」と勧めてくれ、仏壇の前で真剣に神想観を始めました。自信が全くなくなり、今まで努力して得た、全てのものや人生さえも失うような不安と恐怖が心の中を占拠し、息をするのも苦しい状況になってきました。しかし、神想観で心が無心になった時、「得たものも、失うものも無い、全てが現象であり、実相ではない。ただ今を生きなさい」という声が聞こえたような気がして気持ちが軽くなりました。その結果、この困難も無事乗り切ることが出来ました。これを機に始めた早朝神想観を現在も続けております。
 現在、世界中がコロナ感染で大変な今、「神・自然・人間」の大調和した“新しい文明”の生き方が強く求められていると思います。経済一辺倒の社会から、「神・自然・人間は本来一体」の新しい時代を創造する社会の変化に貢献できる会社を目指し、太陽光発電をはじめとした環境に優しい省エネ商品の拡販に努めていく所存です。個人的には自宅の庭の家庭菜園で無農薬野菜を作っております。次世代の人の為に、持続可能な社会実現を目指しこれからもがんばっていきます。 


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