恋人と別れ、心の整理がつかない
五年間付き合った彼女から、先日急に別れを切り出されました。あまりに突然のことで、ショックから立ち直れないでいます。彼女の存在が自分にとっていかに大きかったのかを今さらのように感じていて、何か彼女を傷つけるようなことをしてしまったのかもしれないと毎日思い悩んでいます。どうしたら心の整理をすることができるのでしょうか?(26歳、男性)
回答者:中根敏也(生長の家本部講師補)
相手の幸せを祈り、心から感謝をしましょう
心の整理のために
大切な人との別れのショックから、立ち直れないでいるとのことですが、無理もありません。でも、安心してください。時間はかかったとしても、必ず心の整理がつく時が訪れます。そのためには、彼女の幸せを祈り、心から感謝することです。
まず、五年間のかけがえのない時間の中で、彼女があなたに与えてくれたものを思い返してみてください。辛いときに一緒にいてくれたことや、楽しく笑い合ったことなど、きっと多くのものを与えてくれていたのではないでしょうか。あなたが今辛く、心の整理が付かない状況にあるのは、それほどまでに真剣に彼女のことを想っていたからでしょう。だからこそ、あなたは彼女の幸せを祈れるはずです。
では、なぜ彼女の幸せを祈ることが心の整理に役立つのでしょうか。生長の家では「唯心所現」と言って、この世界は心によってつくり出されたものであり、心で認めたものが現れると教えています。幸せを心で認めれば幸せが現れるし、逆を思えばそのように現れるというわけです。
あなたの心は今、彼女を傷つけてしまったかもしれないという自責の念に駆られているようですが、そのことをいくら思い悩んでも、過去は変えられません。それよりも、彼女の幸せを祈り続けることです。その過程で得られる気づきは、あなたの財産になるはずです。
求めるのではなく、自分から与える
実は私も若い頃、六年間お付き合いした女性と別れたことがあります。あなたと同じように、どうしようもなくやるせない気持ちを抱いていました。しかし、彼女の幸せを祈り続けることで、心が整理されていき、彼女に対して求めるばかりの自分がいたことに気づいたのです。
この時の経験のおかげで、その後、お付き合いした女性に対しては、ただ相手の幸福を祈り、「求めるよりも、与えることができるように」と考えられるようになりました。結婚して今年で十八年目を迎えますが、今も妻の幸せを祈り続けています。そしてそれが、自分にとっての幸せであると実感しています。
最後に、幸せを心で認める方法ですが、身(表情や行動)、口(発声音)、意(心の中の思い)の三つのコトバの力を使うことが大切です。日々の生活の中で、「○○さんが幸せになりました。ありがとうございます」と心の中で唱えたり、紙に書き出したりすることをオススメします。ぜひ、コトバの力を使って彼女の幸せを祈り、あなた自身も幸せになってください。心からお祈り申し上げます。