「推し活」がやめられない
私には好きな女性アイドルがいて、いわゆる「推し活」にはまっているのですが、グッズなどを買い過ぎて散財してしまうことがたびたびあり、悩んでいます。同居する親からも白い目で見られ、最近では、「何をやっているんだろう」と空しさを感じることもあるのですが、やめるにやめられないでいます。どうしたらいいでしょうか?(25歳、男性)
回答者:岡田浩二(生長の家本部講師補)
「推し活」に依存せず、勇気を持って人や物事に向き合いましょう
好きなものがあるのはいいこと
まずお伝えしたいのは、推し活自体をやめる必要はないということです。
〝推し〟と言えるような、好きなものは誰にでもあります。音楽大学出身の私の妻は「バッハ推し」であるとも言えますし、私が小さい頃から、プロ野球の中日ドラゴンズのグッズを買って応援しているのも、推し活と言えば推し活です。
そのように、好きなことがあるのは、決して悪いことではありません。むしろ好きなことがあると、生活はより楽しく豊かになっていくのだと感じています。
では何が問題なのか。それはやはり、あなたが推し活に〝ハマり過ぎている〟ということです。生活の中心になってしまっているのです。そして、そうなってしまうのは、上手くいかないことや、ストレスの多い現実の世界から目を背け、推し活に逃げている、あるいは依存しているという面があるのではないかと感じます。
私は中日ドラゴンズを応援してきたと言いましたが、「休みの日は野球を見て英気を養う」というように、それが生活や仕事と上手く調和していました。推し活をしていると考えたこともありません。私がそのようにできたのは、目の前の家庭や仕事、人間関係といった現実の出来事としっかり向き合い、取り組んできたという前提があったからだと思います。
目の前のことに全力で取り組もう
生長の家では、「人生は表現の舞台である」と説きます。私たち人間は心の奥に、人を喜ばせるなどの、良いことをしたいという思いを持っています。人生はその思いを表現するための舞台であり、あなたの目の前には、それを表現するのに相応しい人・物・事が必ず存在します。
勇気を持って、目の前の人や仕事に対し、自分の思いを表現してみてください。その具体的な方法として、何か目標を定めて頑張ったり、大切な人を喜ばせたりすることを心がけてみてはいかがでしょうか。
目の前のことに全力で取り組んだとき、現実の世界でこそ得られる充実感や喜びを味わうことがきっとできるはずです。そして、「この世界は素晴らしい」とも感じられるようになっていくでしょう。
こうしたことを続けていくなかで、次第に日々の生活に充実感が増していき、自分に自信が湧いてくると思います。すると、推し活に逃げるようなことも自然となくなり、推し活が純粋に「好きなこと」に変わっていくはずです。
あなたが推し活と現実の世界を調和させ、「推し活があるから充実している」と言えるような、幸福な生活を送られることをお祈りしています。