体験談

見返りを求めず、ただ与える生活を送る/山梨教区栄える会会頭 石原民雄

2023年10月2日  

 

1994年、通信関係の情報処理会社を設立し、約21年間経営に携わってきました。当初は設備費などの運営費や、社員の給与等を確保するため、会社に寝泊まりしながらの生活でしたが、業務に励んでいるうちに徐々に会社は繁栄していきました。設立当初からの私の方針は、依頼された仕事は量に関わらず全て受け、正確な成果品を期日までに間に合わせることでした。これにより山梨県下の仕事の大半をいただけるようになりました。今思えばこの経験は、神様が与えて下さった素晴らしいプレゼントだったと思います。仕事をくださる会社と、その会社の方々との信頼関係や、正確な成果品を納品することで喜んでくださる相手の方の笑顔、これら全てが私の宝になり毎日の仕事に生きがいを感じていました。「お金のために働くということに重点を置くのでなく、人のために働いて喜んでもらえることが一番だ。お金は自然に後からついてくるものだ。」ということを実感しました。

そんな中、2007年に生長の家の御教えに出会い、御教えを学ぶに従い、私の仕事に向かう態度は間違っていなかったと確信できました。「与えよ、されば与えられん。」の言葉通り、自身の良心に従って人智を尽くし、後は神様の御心にお任せすれば良い、ということが深く心に根付きました。

私は2022年に、生長の家山梨教区栄える会会頭を拝命しました。その時は、生長の家国際本部のパート職員でしたが、今年の3月、停年により退職しました。現在は両親から譲り受けた自宅の畑で土の改良をやりながら野菜などを育てております。わが家の畑は赤土の粘土質で、雨が降ると粘土のようになり、その後、晴れの日が続くと土が固く締まってしまうといった土質で、多彩な作物を作ることがなかなか難しい土地です。そのため、剪定した枝や雑木などを炭にして畑にすき込むといった土の改良をし、化学肥料を使用せず有機肥料を使って悪戦苦闘しながら色々な作物を育てています。

今年の春先、教化部主催の「オープン食堂」を開催するにあたり、白鳩会、相愛会、青年会の幹部の方より、「オープン食堂で使用する作物を作る為の土地を貸して頂きたい」との話があり、使っていただけるのならということで、5×10メートルほどの土地を提供させていただきました。白鳩会や相愛会の方々と一緒に耕し、4月29日に「有機栽培で夏野菜を植えよう!」というSNIオーガニック菜園部のミニイベントを開催させていただきました。当日は参加者の皆さんが持ち寄った夏野菜の苗や種を植え、なす、ピーマン、ミニトマトが今、育っております。草刈りや追肥なども皆さんでやり、体験された方から「人間と同じように作物もお世話活動をしないといけないのだな」という感想をいただきました。「オープン食堂」をきっかけに、皆様に喜んでいただき私も魂の喜びを感じました。

今後も化学肥料や殺虫剤を使うのではなく、昆虫や微生物達との共存共栄の中で調和しながら作物を育てていき、全ての生命に与える生活を送ってまいります。

みんなで夏野菜の植え付け(左から4人目が石原会頭)

 


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