私が生長の家に触れましたのは、今から40年ほど前のことです。生活のことでアドバイスをいただこうと、近くにある旅館の女将さんの話を聞きに行ったことがきっかけです。その方は、生長の家の真理を学んでいる方でした。私は今まで宗教を遠ざけていて、それまで見向きもしませんでしたが、子ども達、姑への不満を話したのだと思います。その話を聞いて下さり、「田畑さんには、この本を貸してあげるよ」と、谷口雅春先生の『生命の教育』を渡してくださいました。

読んでいくと、“神の子”や、“ほめる”、“生長の家”など、なじみのない言葉がたくさん出てきました。女将さんに、「生長の家ってどういう家ですか」と尋ねたところ、近所に住んでいた遠藤隆・地方講師（故人）を訪ねるよう勧められ、「話を聞いてみたい」と思い、お宅を訪ねました。遠藤・講師は、「明日の朝5時に来てください。」と言われ、私は自転車を走らせて出かけました。お宅には、早朝神想観のために60～80歳くらいのご年配の方達が３～５人集まっていました。神想観が終わった後、遠藤・講師が聖典の一部を読んでくださいました。聞いていますと、心が癒やされ、「私には、この話は必要」と思い、毎朝参加するようにしました。周りの方はご年配が多く、「田畑さんは良いわね。若いうちから真理を知れて素晴らしいわ。」と褒めてくださり、またお話しくださる言葉の数々も心に染み渡り、受け入れてもらったことが嬉しく、居心地が良く感じました。

それから、私の生長の家の勉強が始まりました。私は「良き母」「良き嫁」になりたくて、毎月の誌友会や、母親教室に参加し続けました。私は昔からハッキリした性格で、自分の気持ちを率直に表すタイプです。ですが、生長の家の真理を学ぶうちに、“我”をなくして相手の気持ちに寄り添う方に気持ちが向くようになりました。すぐに結果は出ませんでしたが、子どもを褒めることがだんだんと上手になり、執着から解かれた子ども達が伸び伸びとしてきたように感じ、私自身も楽になりました。

私の店は、川根茶の小売店です。お茶を飲んでいただきながら会話をして、対話を通してお茶を買っていただいています。豊かな自然の中で、四季を感じながら、自然の恩恵を受けて暮らしていることの喜びが自分から溢れ出る言葉、そして赴くままのお話、お客様と生まれるとりとめのない対話がとても嬉しく思います。お客様は、大変喜んで「川根に来て良かった」、「また、来ます」と話してくれます。相手の方のお役に立てて良かった、嬉しい、徳積みだ、幸せだと自然とそのような感情が沸いてきます。

また、ご先祖様への感謝を忘れず、先祖供養を欠かしたことはありません。リピートオーダーをいただき、コロナ禍においても売り上げはほとんど変わっていないことは、本当にご先祖様の徳だと感じています。常連のお客様と対話しながら仕事ができます事、今ある幸せ、生かされている幸せを日々感じ、周りの人に生長の家の真理をお伝えし、豊かな自然と供に今後も生きていきたいと思います。