親友の死が悔やまれる
40年来の親友が、胃がんで亡くなりました。末期で自宅療養していた彼からは、何回か近況を知らせる手紙がきたのですが、どう励ましていいか分からず、彼の弱った姿を知るのも嫌で、迷っているうちに訃報が届きました。なぜ、手紙を書かなかったのか、なぜ、顔を見に行ってあげなかったのか、彼に申し訳ない気持ちでいっぱいです。(K・S、60歳、男性)
回答者:深田雄三(生長の家本部講師)
感謝の気持ちを持ち続ける それが最高の供養になります
ご相談を拝見し、あなたが親友のことをとても大切にしていたことがよく分かりました。彼を励まし、力づけてあげられなかったことを悔やまれているようですが、どうぞ安心してください。あなたのその気持ちは、必ず亡くなった親友の方に届いています。
生長の家では、「人間のいのちは永遠生き通しである」と説いています。もちろん、目に見えている肉体はいつか無くなるのですが、その肉体は人間のいのちそのものではなく、この世で生きるための宇宙服のようなものです。
その宇宙服が消えても、着ていた人間が残るのと同じように、本当のいのちは永遠に生き続けるのです。あなたの親友の本当のいのちそのものも、この世とはまた別の霊界で生き続けているのです。
ですから彼に、あなたの思いの丈を話し、呼びかけてあげてください。人間の心は潜在意識の中で繋がっているので、そうしたあなたの思いは必ず亡くなった親友に伝わるに違いありません。
あなたは、彼の弱った姿を見たくなかったと正直に胸の内を打ち明けておられますが、その方がかえって良かったのではないかと思います。
それは、彼とあなたの楽しい想い出の中に、元気な彼だけが生き続けるからです。心の通じ合った彼も、きっとあなたと同じ気持ちで、あなたに弱った姿を見せたくないと考えていたでしょうから、その選択は間違っていなかったと思います。
「今まで沢山の想い出をありがとう」と彼に感謝の気持ちを持ち続け、そして、折に触れて感謝の言葉を伝えてあげてください。それが、彼に対する最高の供養になると思います。