東京から山梨県北杜市に移り住んで、
1年余りが経過しました。
雄大な八ヶ岳を前に望み、自然の中で日々
“四無量心を行ずる神想観”を実修していますと、
自然と私たちの生命との一体感が湧いてきます。
数日前のことです。
早朝4時頃に
“四無量心を行ずる神想観”を実修していると、
闇の中からホトトギスの鳴き声が聞こえてきました。
私は夜明け前から啼(な)く鳥の存在に驚きましたが、
その美しい啼き声が私の魂のなかに染み入ってきました。
ホトトギスは『万葉集』『古今和歌集』『新古今和歌集』
などに「不如帰、杜鵑、時鳥」などと表現され、
日本人にはよく知られていますが、
私自身、その声を実際に聴いたのは最近のことでした。
それまで大都会・東京で生活してきたため、
自然と接する機会がほとんどなかった私にとって、
ここ八ヶ岳で聴くホトトギスのさえずりが
“神様の生命の響き”のように感じられるのです。
総裁・谷口雅宣先生は、『日々の祈り』の
「「すべては一体」と実感する祈り」の中で、
「鳥たちのさえずりは、神の無限生命の表れである。
遠く近く、長く短く、華やかに時に静かに、
多様に、絶妙な調和の中に、
鳥たちが呼び交わす数々の声は、
そのまま天上の交響曲である。
森林を風がわたる低い和音、虫の声、小川の流れ、
蛙(かえる)の合唱、キツツキの槌(つち)の音。
どれ一つとして互いに調和しない音はない。
驟雨(しゅうう)の音、雷の轟音(ごうおん)、
木の裂ける音でさえ、神の無限生命力の表現である。」
(同書70~71頁)
と教えてくださっています。
5月は、鳥たちの“賑やかな季節”です。
カッコウ、ミソサザイ、ルビタキ、
ヒヨドリ、ウグイス、メジロ・・・。
ここ北杜市でも、
毎日がまるで“鳥たちの演奏会”のようです。
私たち人間が
“神様の生命の顕れ”である自然に直接触れることで、
神様に祝福されていることを実感し、
心から幸せになれることを知りました。