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孫の代のことを考えて

スタッフから

2021/10/30


今日もえねにっきをご訪問下さってありがとうございます。
秋が深まりを見せている北杜市大泉からお届けします。

さて、
あなたはどのくらい先の未来のことを考えながら、今日という日を生きていますか?
突然こんな質問を受けたら戸惑ってしまうでしょうか?

今から8年程前に、チェーンソーの使い方や薪割りについていろいろと調べている内に、ちょうど市内で講習のようなものがあると知り、興味津々で出かけました。何しろ当時生活していたのは、薪ストーブで暖を採る寮で、一冬に一体どのくらいの薪が要るのか? 薪ストーブはどうやって使うのか?
そんな疑問が山ほどあって、是非とも教えを請いたかったのです。

何を教わったのかは、今となっては細かいことは定かではありませんが、講師の方が仰った忘れられない言葉が1つだけあります。それは「俺たちゃ~、孫の代のことを考えて木を伐らなきゃいけん」という言葉です。林業を営んでいらっしゃるその講師の方は、どの木をいつ頃切るのか綿密な計画が必要であることや萌芽更新といって伐った木から新しい芽が出てくる現象などを説明しながら、森と人間がいかに共生するべきであるかを話して下さいました。そして、先の言葉です。自分たちの代で木を伐り尽くしたり、手入れを怠ったりすれば、孫の代には生活が不自由になってしまいかねないと。薪ストーブというと大昔の非効率な暖房器具のような印象を持つかもしれませんが、最近の薪ストーブはかつての物とは違い、科学的によく計算されていて効率も良く、必要な木を予め計画して伐って使うという点で環境への負荷が非常に低い暖房器具なのです。


オフィスの入り口にも萌芽更新が起きたどんぐりの木があります。


ところで、国立環境研究所地球システムリスク解析研究室というところが研究・発表した「孫は祖父母が遭遇しないような暑い日と大雨を何度経験するのか?」と題する研究成果は、地球温暖化とそれに伴う気候変動が世代を超えた大きな問題であることを如実に物語っていますので、是非ご一読ください。

この研究結果によれば、日本では「祖父母世代が生涯に経験したことのないような暑い日を孫世代は」400回程度経験しうるとあります。
「自分さえ良ければ良い」という考えの人を「ジコチュー」などと呼んで批判したりしますが、今、地球環境問題に全く無関心で、無意識なまま生活するなら、未来の人、私たちの孫の世代から「ジコチューな世代だった」と批判されかねません。
いえ、もう批判され始めています。グレタ・トゥンベリさんの国連での演説はまさにそれです。

今求められているのは、人間のことだけでなく、地球上のすべての生命、生命のことだけでなく鉱物を含めたすべての存在、さらには今はもちろん未来まで含めたすべての存在のことまで意識した生き方です。生き方というのは、衣類、食糧、住居、移動手段・・・、日々繰り返される小さな選択の集合ともいえますが、「ジコチュー」と批判されないために、できるだけ広く意識を巡らして、きちんと選択したいものですね。

生長の家は、自然エネルギー拡大運動に取り組んでいます。一般的には「再生可能エネルギー」とも呼ばれますが、太陽から降り注ぐ日光や地下から湧き出す温泉など自然の中にあるエネルギーを電気エネルギーに変えることに積極的に取り組むことで、化石燃料を燃やすためCO2を排出して温暖化に拍車をかけてしまう「火力発電所」や、一度事故を起こせば私たちの想像を遥かに超えた悪影響の出る「原子力発電所」に依存する社会の仕組みを変えていこうとしています。文字通り、孫の世代のことを考えて。

記事を読んで「少しでも孫世代のために何かできないか」と思われた方は、こちらから自然エネルギー拡大運動に参加することができます。 (環境共生部 大平 收一)