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冬こそ読書を通して自然を知ろう

スタッフから

2021/01/16

 寒い日が続きますが、みなさま、いかがお過ごしですか?
 今日は休日で、ここ八ヶ岳では今日の最高気温3℃、最低気温-7℃でした。先ほど、用事からの帰り道、厳冬の中の周囲の自然を見ました。夏には、青々とした葉を茂らせ、秋には錦の織物のように鮮やかな葉に彩られていた木々も、今や葉は枯れ落ち、細い枝をさらして、心細そうに寄り添って、冬の厳しい寒さに耐えているように見えました。

 2020年1月は記録的な暖冬だった矢先の今年は、10年に1度の大寒波です。こんな気象の不安定な変動は地球温暖化が原因であるといわれています。地球温暖化(=環境問題)はこれまでの私たち人間による便利や快適を求めての資源の大量消費、そのための自然破壊が原因です。生長の家では、これまでの経済優先、人間中心主義の生き方からの転換を説き、実際に、自然と調和した倫理的なライフスタイルの実践に取り組んでいます。

(詳しく知りたい方: https://www.jp.seicho-no-ie.org/active)

 自然と調和した倫理的なライフスタイルを始めたり、続けたりするには、自然に関心を寄せ、親しみを感じることがとても大切だと感じます。


 というわけで、寒さが厳しく、新型コロナも気になる冬の休日は、おうちで温かくおこもりして、自然に関する書籍を読もうと思いました。
 ニュースによると、厳しい寒さのため、電力消費量があがり、電力需給が逼迫しているとのこと。読書をする際にも、自分なりに、省エネを工夫しながら、暖かいもこもこの部屋着と靴下に着替え、座る範囲だけ電気カーペットを「弱」でつけて、膝掛けを準備し、お供に熱いお茶を用意します。


 手にしたのは、『樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声』(ペーター・ヴォールレーベン著:早川書房)という本でした。
 とても読みやすい文章で、樹木にもそれぞれ個性や性格があること。また仲良し同士(ときにはライバル同士でも)助け合ったり、木にも学習能力があったりなど、木々の驚くべき姿を知ることができます。植物たちの一生懸命生きる姿に、植物も人間も同じ生命なんだなあーと親しみとなつかしいような愛情が湧いてきました。

(※)Amazonや楽天市場などで入手できます。 (※)Amazonや楽天市場などで入手できます。

 読書後、植物たちに会いたくなって、思わず凍える寒空の中、外へ出ました。
 冬の木々は、葉が枯れ落ち、細い枝をさらして、心細そうに寄り添い、冬の厳しい寒さに耐えているように見えていますが、本当は、落ち葉の下の温かい土の中と、木の幹の中では、次の春に向けて、芽吹きの準備をしている・・。そんなことを思い巡らすと、冬を耐える木々たちのたくましさにエールを送りたい気持ちになりました。

 そして、鳥たちも、えさの少ない冬の寒い中、地面に落ちた何かを拾って食べていました。鳥たちも与えられた命を懸命に生きています。

 人間も含めたすべての生物は地球全体の働きで見れば本来助け合い活かし合っている。
 だからどんなに便利で快適な都市文明を発達させても自然の喪われた環境では人間の心身は健全に発達できない。

 そんなことがいわれますが、いついかなるときでも、自然界の他の生物たちとのいのちのつながりと活かしあいの感覚を忘れたくないと強く思います。

 読書を機会に、他の生き物たちにもっと温かい思いをよせて、地球のすべての生き物たちと仲良く調和する生き方をもっと実践していこう、と思った冬の一日でした。
             
             (環境共生部 井手由香)※写真は筆者撮影