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驚きのアイデア 環境配慮型の製品

スタッフから

2021/04/14

 軒先にも野にも、さまざまな花が開き始め、風は温かく、山は灰色から緑色に変わり、鳥は鳴く。ここ八ヶ岳でも冬が去り、春爛漫の季節を迎えました。読者の皆様はいかがお過ごしですか。

 冬には冬の、春には春のよさがあります。冬は、厳しい寒さの中にもふかふかの落ち葉が織りなす暖色のじゅうたんや、白く光る雪、青く高くきりりと澄みきった空、輝く星空、柔らかい日差しの中に、私たちの心を浄化してくれるような清らかさを感じます。

写真(右):冬の冷え込むある日。日当たりのよい落ち葉の中でひなたぼっこするすずめを見つけました。 写真(右):冬の冷え込むある日。日当たりのよい落ち葉の中でひなたぼっこするすずめを見つけました。

 そして春は、生命が一斉に萌出で、いきいきと躍動しているように感じます。自分の命もはずむようです。春夏秋冬すべてにその季節ならではのかけがえない素晴らしさと美しさがあります。

 このような四季の移ろいの美しさをいつまでも、味わっていたいものですね。何十年後も、さらに次の時代の人にも、この悦びを伝えたいものです。
 しかし、ご存じのとおり、今、地球環境は加速度的に破壊が進んでいます。これにより異常気象が頻発し、気候は不安定になり、気温は極端に高くなったり冷え込んだりして、このままでは春秋のような中間の季節が失われるといわれています。

 そして、地球温暖化はこのままいくと早ければ2030年にも、地球の平均気温は臨界点に達するといわれています。(参照:NHKスペシャル未来への分岐点のHP)ひとたび臨界点を超えると、一気に不可逆的な変化が起こるということです。ナショナルジオグラフィック公式HPでは、この過程を「斧で20回打っても耐えて立っていた森の大木が、21回目の打撃でついに倒れるようなものだ。」とうまく表現されていました。
 これ以上の環境破壊を食い止め、元の豊かな自然を回復するためには私たちの生きるこの時代が正念場であり、わたしたちの取り組みに未来がかかっているといえます。

 幸い、この意識を共有する個人や企業や国が増えつつあり、ネットでも雑誌でも店頭でも、その取り組みを発見する機会が段々増えてきて、とてもうれしいです。私もどんどん協力しなければ!ということで、日用品を環境に配慮した商品から買おうとネットや雑誌を探していましたら、少し見ただけでもいろいろなアイデア商品があり、驚きました。(下記イラスト図)

見つけたものの一例
〈プラスチック代替品〉
 プラスチックは、主に石油から生成され、自然界のサイクルの中では容易に分解、吸収されず、環境中に非常に長期間にわたって残留し、海や陸域の生態系に、深刻な影響を及ぼします。人体への影響も懸念されています(参照:WWFのHP)。そのため、プラスチック素材に頼らない環境に負荷をかけない代替品の開発が工夫され始めています。

(※)自然素材のほか、バイオプラスチックという素材も開発されているようです。バイオプラスチックとは微生物によって生分解される「生分解性プラスチック」とバイオマスを原料に製造される「バイオマスプラスチック」とがあるようです。 
(※)国(環境省、経済産業省、農林水産省、文部科学省の合同)は、持続可能なバイオプラスチックの導入を目指した「バイオプラスチック導入ロードマップ」をホームページに公開しています。

〈皮革代替品〉
 皮革には天然皮革と合成皮革があります。
 天然皮革は主に食肉産業の副産物として生まれる動物の皮が出回っていますが、食肉産業は家畜動物を飼養する段階から環境へ非常に高い負担がかかるものであり、食肉産業が排出する温室効果ガスは、地球全体で排出される量の半分以上を超えるという報告があります。
 一方で、合成皮革も、布地の上にポリウレタン樹脂や塩化ビニールを塗って皮に似せて作られたもので、プラスチック系製品であり、環境影響が問題となります。
 そのような中、植物から皮革代替品を作る試みをする企業も現れていることは朗報です。

 私たち消費者は、日常の中で少しでも環境に負担をかけない製品を選び、購入することで、環境に対する意識の高い企業を応援し、支えることができます。確かに、環境配慮型の製品はプラスチックなど安価な素材を使ったものと比べ高価格であることが多いです。しかし、それでも製品を求める人が増えることで企業もコスト削減と技術向上を図ることができ、手に取りやすい値段で出回るようになっていくはずです。

 素敵な環境配慮型製品を買い求めるために、日々の無駄な買い物を点検したり、節約したりして、少しずつ貯金していくのも楽しいです。そうして購入した製品は大切に少しでも長く使おうと思えます。また、「安くたくさんものを買って、消費し、捨てる」という地球環境の破壊に繋がるライフスタイルからも転換できます。
 昨年から始めた私の大きなうさぎちゃん型貯金箱も小銭でずっしりしてきました。さてどれを購入しよう?大切に長く使うものですから、迷うのもまた楽しいのです(笑)

                   (環境共生部 井手由香)