生長の家 自然エネルギー拡大運動 募金のご案内サイト

生長の家大分・別府地熱発電所の現在

スタッフから

2020/05/30

 生長の家の自然エネルギー拡大募金にご寄付をいただいた皆様、ご支援をいただいている皆様に心より感謝を申し上げます。
 お陰様で、京都・城陽太陽光発電所(京都府城陽市)、並びに福島・西郷太陽光発電所(福島県西白河郡西郷村)は順調に稼働を続けております。大分・別府地熱発電所(大分県別府市)につきましては、2019年4月に竣工いたしましたが、温泉井戸からの噴気量が多すぎて発電システムの受容量を超え、騒音を発生するため、消音用のブロータンクを増設したり、その後も、噴気の中に含まれる硫化水素の影響と思われる発電機器の故障などが重なり、現在、安定稼働には至っておりません。幸い、温泉井戸の噴気量は安定していますので、硫化水素対策や発電機の故障修理など対処策を講じつつあるところです。ご寄付、ご支援頂いている皆様に地熱発電所の安定稼働の報告が早期にできますように、スタッフ一同で今後も努力を重ねてまいります。

噴気の消音のために地熱発電所内に増設したブロータンク(2019年) 噴気の消音のために地熱発電所内に増設したブロータンク(2019年)

 ところで、2019年3月3日の『日本経済新聞』に、「地下深く微生物の大帝国」という興味深い記事が掲載をされていました。同記事によると、地下深部の生命を探る国際共同企画「深部炭素観測」(DCO)が開催した米国ボストンでの会議(2018年)において、地下深くで非常に多くの微生物が発見された調査報告が相次いだとのことです。例えば、南アフリカの金鉱脈の地下2000メートル超の水の中で微生物の存在が確認されたり、日本の八戸沖の海底からさらに約2000メートルの地点でメタン生成菌が発見されたというのです。DCOでは地球の地下深部の微生物の数は10の29乗個、種類は数万種以上と予想しているそうです。これほど多量、多種類とは驚きでした。
 私は、この記事を読んで、温泉井戸の地底にも無数の微生物が存在することを意識するようになりました。地熱発電所の仕事をする上でも、地上の自然だけでなく、地下の温泉水、硫化水素を含む鉱物、地底の微生物にも感謝することを心がけたいと思っています。

(山岡 睦治)

南アフリカ共和国にある金鉱山の地下2.8kmで発見された<br />
真正細菌の1種の拡大写真をイラスト化したもの 南アフリカ共和国にある金鉱山の地下2.8kmで発見された
真正細菌の1種の拡大写真をイラスト化したもの