再び習う

 

 編み物は子どもの頃からどうにも苦手だった。理由は簡単。私が左利き、教えてくれる母が右利きだからだ。母がやって見せてくれるものを反転するが、要所で混乱して目数が合わなくなったり縁がヨレヨレになったりする。出来上がりは可愛くない。意欲が湧かず、次を作らないので上手にならない。この繰り返しだった。


 「右で編めばいいじゃない」と母は簡単に言うけれど、では母が左で編んでみたらいい。初心者が利き手ではない手で編むよりも簡単なはずだ。そう思うが、右利きから見れば、直すべきは少数派の左利きの私なのだ。世知辛い。


 そうやって子どもの頃に諦めた編み物だが、最近は実家に帰省する度、また母に習っている。目数が合わなくなっても、気長に直せるように私が成長したことと、教えてくれる人がいる有り難さを感じるから。そうやって出来上がったのがこのスヌード。おそろいの手袋は、私にはまだ難しいので、母にお任せ☆


(H.M・SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.84(2017年3月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.9」