素材を生かしたリメイクで、新しく生まれ変わる

 今回はリメイクのアイデアを2つご紹介します。1つは端切れのリースです。マスクを手づくりした際に出た阿波しじらの端切れを生かす方法はないかと考えていた時に、端切れをリボンのように結んでリースを作ってみようとひらめきました。リースの芯は、畑から採ってきたツルウメモドキで、昨年のクリスマスリースで使ったものを再利用しました。玄関のドアに飾ると、端切れがよみがえったことに嬉しさを感じました。

マスクを作った際に出た阿波しじらの端切れ
色鮮やかなリースとなってよみがえった

 もう1つは、竹のタブレットスタンドです。竹の貯金箱にヒビが入り、再利用できないかと考えた時、フェイスブックで見た竹のスマホ置きからアイデアを得て、タブレットスタンドを作ろうと思い立ちました。私はのこぎりが使えないので、主人の友人に竹を切ってもらいました。サンドペーパーで磨いた後、2つの竹を両面テープや接着剤で貼り付けて、絵を描くと、愛らしいスタンドになりました。アイデア次第でものを生かせることに、ワクワクしています。

使い心地が最高の、竹のタブレットスタンド。スマホや本のスタンドとしても使うことができる

(津田寿美 SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.137(2021年8月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.61」

※この記事は2021年に執筆したものです

手づくりの楽しさにめざめる

 私がSNIクラフト倶楽部に入ったきっかけは、縫い物上手な生長の家の友人が入部していて、「私も入ろう!」と思ったからでした。しかし、入部したものの作品のアイデアはなく、そもそも手づくりは得意ではありませんでした。それでもクラフト倶楽部のフェイスブックグループに何か投稿したいと思い、前の年に手縫いで作ったスカートを投稿しました。

軽くて涼しく、はき心地は最高。幅を出すために縫い付けたワンピースの端切れが、アクセントになっている

 このスカートは母からもらった阿波しじらの浴衣をリメイクしたもので、はきやすく、しかも夏は涼しくて最高です。投稿には思いがけずたくさんの「いいね!」とコメントをいただきました。その後、新型コロナウイルスの感染が広がりマスク不足になった際に、マスクの手づくりを始めました。ネットで作り方を覚え、近所の皆さんに配ると、とても喜ばれました。

阿波しじらの浴衣をリメイクし、手縫いで作ったスカート
手づくりマスク

 以前の私は、何でもポイポイ捨て、“作るより買う”という性格でした。でも今は、集中して作っている時にアイデアが溢れてくる感覚が好きです! 苦手な私でもできました。みなさんも、手づくりを始めてみませんか?

(津田寿美 SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.135(2021年6月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.59」

※この記事は2021年に執筆したものです

「こもれびアナザーストーリー」Vol.8

作品名『Tシャツヤーンのひもポシェット』
作者:Kiramekiyukie

―――今回お話を伺ったのは、『Tシャツヤーンのひもポシェット』を製作されたKiramekiyukieさん。日ごろ、日用品や仲間のつながりを大切にされているKiramekiyukieさんならではのお話をお聞きすることができました。どうぞお楽しみください。


作品ストーリー

どのようなきっかけで、この作品『Tシャツヤーンのひもポシェット』をつくろうと思いましたか?

 道具や衣服を長く大切に使う両親に育てられたことで、専業主婦のときは手づくりやリメイクを当たり前に楽しんでいました。
 4人の子どもを育てながらフルタイムで働き始めてからは、仕事の責任が重くなるにつれて早出や残業が増え、できるかぎり手づくりにこだわりつつも、その楽しさを忘れかけていました。

 そんなときに「Tシャツヤーン」のことを知りました。これは、古着やTシャツ工場で出たハギレを裁断してつくられていて、エコな編み糸です。自宅にある着なくなったTシャツを、自ら切ってつくることもできます。
 「Tシャツヤーン」と言っても、Tシャツだけでなく、どんな生地でも編み糸になります。不用になった衣類に新しい生命を与える絶好の機会となりました。

 仕事で遅く帰っても、少しの時間でも色やデザインを考えてTシャツを選び、よく切れるハサミでザクザク切って、編み糸をつくります。同じ形に裁断しますが、同じ柄にはなりません。思い描いた通りに編み上げると、仕事で疲れた頭もスッキリして、楽しみながら元気になっています。

――仕事で疲れていても手づくりをすることでスッキリする気持ち、分かります。楽しいですよね。

 編み物は好きですが、編み方は自己流です。そんな中、今回“森の中のオフィス”に展示したような「Tシャツヤーン」で手編みした作品をSNSで投稿していたら、「教えてほしい」と言われてミニイベントを開催したことがあります。しかし、私は左利きのため、右利きの方20人に教えたときは本当に困り果てました。編み物の上級者にやり方を理解していただいてから、手分けして初心者に教えていただく手順で、なんとかやり遂げました。

 この経験を機に、私は右手でも編めるように訓練し、利き手に関係なく皆さんに編み方をレクチャーできるようになりました。

――すごいですね! 左右どちらの手でも編めるなんて!


材料のポイント

材料を探すときの基準や大切にしていることはありますか?

 長年使用して、古くなった洋服や日用品の中から愛着のあるもので「リメイクできないだろうか?」とよく考えます。そのモノの声を聴くように、対話するように、思い出や感謝をもって考えます。

 すぐにアイディアが思いつかない場合は、そのまましばらく置いておきます。「SNIクラフト倶楽部」のFacebookグループ(※メンバー限定・非公開)などの投稿記事を参考にして、アイディアがひらめいたら取りかかります。うまくいかず、そのモノに感謝しながら断捨離することもありますが、うまくいったときのうれしさは格別です。

――すぐに新しい材料を購入されるのではなく、まず家にあるものを生かすことができないか常に考えていらっしゃるのですね。日ごろからモノを大切にされ、感謝して使われている様子が伝わってきます。

 SNSでエシカル(倫理的)な生活をしている方の投稿では、自然素材を使ったり、リメイクをするアイディアが満載です。生活を丁寧に楽しみながら、地球環境と調和して生きている、そのような尊敬できる方がたくさんいらっしゃいます。そういった方々とのつながりも大切にしています。

――SNSで知り合った方々の発信も参考にされていることで、ご自身のアイディアも膨らみ、新しい作品がどんどん生まれていくのですね。

スマホケースをリペア。手づくりTシャツヤーンで使わなかったTシャツの前見頃のプリント部分を、ケースに合わせて切り取りボンドで貼り付けたもの。
豆乳パック・空き箱と、子ども達が小学生の頃に使用していた給食のナプキンを再利用し、ペンスタンドに。両面テープであっという間に完成。子ども達のお下がりの短くなった色鉛筆も取り出しやすいように、仕切りに段差をつけました。
お菓子の箱に沿って麻紐で外側を編み、内側には主人の古着のデニムシャツを再利用した、主人のヘッドフォン入れ。私がビデオ通信で会議やイベントをすることが増え、優しい主人は大好きな音楽やテレビをヘッドフォンを使って楽しんでくれています。ヘッドフォンさんにも感謝を込めて、指定席を作りました。
使わなくなったカフェカーテンをそのまま使ったソファーカバー。とても気に入っています。

モノづくりのスタイル

普段、どのようにクラフトを楽しんでいますか?

 場所はクラフトの作業部屋ですることが多いです。
 「思いついたらすぐに実践する」ことが私のモットーです。アイディアが浮かんだらすぐにやってみて、ダメなら次に行きます。

 生長の家の瞑想法である「神想観」を実修している最中にひらめいたことは、特にすぐ実践してみます。集中してクラフトに没頭できる時間は、至福の時ですね。

――アイディアが浮かんだら、いてもたってもいられなくなる。本当にそうですよね~


失敗は成功のもと!

ずばり「失敗は成功のもと!」と思う話がありましたら教えてください。

 Tシャツヤーンの手編みのショルダーバッグを長女が愛用してくれたことがうれしく、次は夏バージョンとして「麻ひも」を素材に同じ要領でつくりました。

 麻ひもは国産で手芸用のものを購入して編みました。長女は喜んで使ってくれたのですが、麻ひもの毛羽立った糸がスカートにこびりついてしまいました。その糸くずを取り除くのが一苦労で、とうとう使えないバッグとなってしまい、残念でたまりませんでした。

 「何か解決法はないものか?」と悩み、SNIクラフト倶楽部の友達に相談をしました。たまたま、その友達も同じように困った経験があり、「麻を柿渋で染める」というアイディアが浮かんでやってみたら、上手くいったという話をきくことができました。

 そこで私もすぐに実践してみました。すると、麻ひもの繊維がしっとりと落ち着いて毛羽立ちが抑えられ、色も深みを帯びて、すてきなバッグに変身しました。

――「柿渋」が功を奏したとは意外ですね! 一度は、使えなくなってしまったバッグが「柿渋」というアイディアのおかげで、よりすてきなバッグになるなんて、まさに「失敗は成功のもと」ですね。

 クラフトも料理も自分の身体を使ってつくり出す喜びは同じだと思います。アイディアが現実化する喜びを知るために、人は生きているのではないかと思ったりします。

――自分の思いを形に表現できるのがクラフトのいいところですよね。

――最後に、作品のアピールポイントを教えてください。

 麻ひものバッグは、簡単にすぐ編めるのが良いところです。ほかの方のように一生懸命につくったわけではありませんでしたので恥ずかしいくらいです。
 しかし、失敗作品からよみがえった喜びがこの作品に込められています。そこがアピールポイントかな(笑)


さいごに

 連載8回目となる「こもれび アナザーストーリー」、いかがでしたでしょうか?

 「失敗は成功のもと」をあらためて学びました。SNSなどを通して多くの方々のアイディアも取り入れると、より一層魅力的な作品づくりにつながっていくのですね。モノづくりがますます楽しみになりました。

 次はどんなアナザーストーリーを聞くことができるのでしょうか?

 次回もどうぞおたのしみに~♪♪

 (聞き手:SNIクラフト倶楽部・永井暁)


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作者インタビュー「こもれびアナザーストーリー」Vol.7
作品名『リネン×和紙糸の食器洗いクロス』 / 作者:手作り雑貨ふわふわ工房


壊れた傘で手づくりしよう!

 雨の日、お店の入り口に用意してある雨傘用のビニール袋。地球環境のために脱プラスチックが叫ばれている今、店内にいるほんの少しの時間のためにだけ使われ、捨てられていくのがとても嫌でした。娘の傘で、骨は折れても、生地は傷んでいないのが数本あり、柄が可愛くて捨てずにいました。この生地を使って“マイ傘袋”をつくりました。これがあれば、お店で雨傘用ビニール袋を使わずに済みます。
 骨から外し、解体した傘の布を2枚使います。傘は、だいたい8枚はぎが多いので、1本の傘から4つの傘袋がつくれます。袋を2つに折り曲げれば、折り畳み傘も入れることも出来ます。

【作り方1】生地を外し、縫い目をほどく。2枚のはぎを中表にして、写真の線の部分を縫う
【作り方2】縫って、広げた図。縫い幅は約15cmにする。半分に折った時に傘が入る幅が必要
【作り方3】縦に半分に折って、線の部分を縫う。余分な生地はカットし、裏返したら完成
巻き止め用の紐はそのまま再利用

 別の傘の生地を使って、愛犬のレインコートもつくりました。特にわが家の犬は足が短いコーギーで、雨の日の散歩はお腹がドロドロになるため、レインコートが重宝します。元々持っていた犬用のレインコートから型紙を採りました。試着のときは、新しいレインコートに興奮して大変でした(笑)。捨てずに工夫し、楽しくプラスチックの削減が出来ています。

(津島昌子 SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.125(2020年8月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.49」

※この記事は2020年に執筆したものです

端切れが端切れでなくなる日

 これまで布で様々なものを作ってきましたが、完成すると同時に出来るのが色々な形の沢山の端切れです。この端切れをジグソーパズルのように並べ、1枚の布にしてバッグを作ることを思いつき、同じ柄の端切れを全部出してきました。

 手元にあった接着芯をバッグの大きさに切り、その上に端切れを並べて、布の境を少し重ねて縫い付けていきます。面倒なようですが中々楽しく面白い作業です。すき間が出来た部分には小さな端切れが生かされます。1枚の布になっただけで、かなりの達成感があります。

接着芯に端切れを並べる
ミシンのジグザグ縫いで縫い付けて1枚の布に

 ファスナーと持ち手は以前使っていたバッグから外して取っておいた物を使い、裏地にポケットも付けて完成しました。まだ残っている端切れは、先に接着芯に貼って切り抜き、それを重ねて1枚の布にしてショルダーバッグが出来ました。

完成したバッグとショルダーバッグ。モザイクのようなカラフルな柄が印象的だ
以前使っていたバッグから取り外しておいたファスナーと持ち手を使った

 どんなに小さな端切れも、この方法ならパズルを楽しむように1枚の布に再生できます。普通に布から作るより一層愛おしくて、「良かったね!」とバッグに話しかける私がいます。端切れを生かし、また何か作りたいと思いました。

(大西淳子 SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.131(2021年2月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.55」

※この記事は2021年に執筆したものです

心をこめて繕うことで幸せになる

 私は物を捨てられない性分で、壊れてもなんとか使えないかと考えます。中学1年の時、上履きの擦り切れた所を、糸で繕ったのが最初でした。壊れたり破れたりしたものを、もう一度使えるように考えるのはとても楽しいものです。
 写真の青いスポーツウオッチは3年前に息子から贈られ、普段から愛用していましたが、バンドが切れてしまいました。切れた部分をきれいにカットして糸で繕ってつなぎ、接着剤で固定して同色のリボンを巻いてカバーしました。

バンドを縫ってつないだ。切り詰めて長さもぴったりに
接着剤で固定し、同じ色のリボンを巻いて完成

 白いハンドバッグは、気づいた時には内側部分が劣化してボロボロになっていました。でも外側や持ち手はまだ使えるので、思い切ってファスナーなども全て外して、作り変えることにしました。どのように直そうかわくわくしながら考え、裏地に水玉柄の紺色の生地を選び、ポケットも作りました。袋状に縫った裏地やファスナーは本体に手縫いして縫い付け、縫えない所は接着剤で貼り付けました。
 生まれ変わった時計やバッグは喜んでいるようで、私も幸せな気持ちに満たされました。

内側部分とファスナーを取り外した
接着芯を貼り袋状に縫った裏地
裏地と外ポケットを付けて完成

(大西淳子 SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.130(2021年1月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.54」

※この記事は2021年に執筆したものです

朝クラフトのすすめ

 「クラフト作りはしたいけど、時間が取れない」という方は多いと思います。

 私は、路線バスの運転士をしていて、毎日12時間以上、長い時は16時間勤務の日もあり、生長の家の活動もしているので、毎朝の15分をクラフト作りの時間にしています。

 もちろん15分では完成しないので、ちょこちょこと作っていきます。一気に完成させたい気持ちを抑えて何日もかけることで、新たなアイデアが湧いてきたり、続きが楽しみになったりするのです。

 毎朝、クラフト作りに没頭することで、さわやかな朝の時間を過ごすことができ、不思議と疲れもイライラもなく、穏やかな心で過ごせることに気がつきました。

 さらに、ものを生かす喜びや、新たないのちを吹き込む感動が得られ、心が豊かになることを感じています。朝クラフトを通して、ここに本当の喜びの生活があるのだと、実感しています。

カレンダーを編み込んで作るリングファイル。
①カレンダーを1cm幅に折って、縦に編む部分と横に編む部分を作る。縦は強度を付けるため、中に厚紙を入れる。(写真の伝票用のリングファイルは、縦はカレンダーの裏面の白にして、横はカレンダーの絵柄を生かしている)

② ①の縦と横を編み込み、縁を切りそろえて、マスキングテープを貼る
③ 適当なサイズのカードリングを2つ取り付けて完成

写真は、カレンダーを再利用して作った紙袋

(高橋竜矢・SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.117(2019年12月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.41」

リメイクから始める豊かなクラフト生活

 20代前半の頃、物質的に豊かで、お金さえあれば何でも出来て幸せだと錯覚していました。両親に反抗し、勝手に一人暮らしを始めたものの寂しさが募りました。それを紛らわそうと愛車の改造に、グルメに、ファッションにと、お金を使っていました。気がつけば、高級車1台分の借金を抱えてしまっていたのです。


 借金のため、節約しなければならなくなり、自分で直せるものは自分で直すようになりました。バッグの補修から、友人からいただいたジーンズの裾上げまで、買うよりもはるかに低コストで出来たことが、私の生活を支えました。その後、リメイクは当たり前になり、「立派なクラフト生活だ」と人から言われたことが嬉しくて、SNIクラフト倶楽部に入部しました。そして、鞄の壊れた取っ手を直し、倶楽部のメンバーに紹介すると、多くの方から讃嘆のコメントをいただきました。

取っ手を付け替え、鞄に新しい命が吹き込まれた

鞄はリサイクルショップで購入したもの。取っ手が壊れてしまったので外し、ハトメを付けて、重さが分散するよう工夫することにした

中学生の頃から愛用していた聖経の表紙と箱が傷んだので、張り替えた。高橋さんにとって、リメイクはクラフトの原点


 そのことで、より一層リメイクする楽しさを知り、自分で手を加えたことで愛着が湧き、物を大切に使うようになりました。


(高橋竜矢・SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.116(2019年11月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.40」

ネクタイで作ったポーチと携帯ケース

自分の手で作ってみよう

厚紙にカラフルな紙を貼って、ペットボトルのキャップと使用済み切手入れに
お菓子の空き箱は可愛い小物入れに
ネクタイで作ったポーチと携帯ケース
ネクタイで作ったポーチと携帯ケース

 手作りを始める前は、何でもお店で買うことを先に考えていました。今では、自分で作ることをまず考えます。たとえば、物を入れる箱も、丁度良い大きさのものがなければ、厚紙を欲しい形や大きさに切り貼りして、好きな柄の紙を貼って作ります。職場でも、ペットボトルのキャップや使用済み切手、楊枝や砂糖等を入れる箱も手作りした物を使っています。


 また、お菓子等の空き箱も、処分する前に、ちょっと手を加えて、可愛らしい小物入れに作り替えたり、不要になったネクタイも捨てずにほどいて、ポーチや携帯ケースにリメイクしたりしています。何でも処分する前に工夫すると、資源を大切に使えますし、ゴミも減ります。


 手作りは手間がかかるものです。しかしその分、自分の手で作れば愛着が湧いて大切に使い続けられます。今の時代、何でも買えばすぐに手に入りますが、自分で作り出した物にこそ尊い価値があると思うのです。

(西村典子・SNIクラフト倶楽部)


      

『白鳩』誌No.92(2017年11月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.16」

リサイクルのすすめ

 180cm×90cmの合板が不要になりました。粗大ゴミで出そうと思いましたが、この時、「何かにリサイクルできないかなあ」と思案。そこで、当時保育園に通っていた四男の机の製作を考えました。四男が使っていた机は、高校生になる長男が幼稚園の頃、夏休みの宿題として親子で製作した小さなテーブルでした(写真①)。四男は小学校に入学する前だったので、別の机を用意しようと思い、早速製作(写真②)。しかし合板は半分残りました。そこで、リビング用の小さなテーブルも製作(写真③)。結果、2つの物を新しく産み出すことができました。

写真① 四男が以前使っていたテーブル
写真② 合板をリサイクルして制作した四男の机
写真② 合板をリサイクルして製作した四男の机
写真③ 余った合板で作ったリビング用テーブル


 「不要になった物は捨てるしかない」とつい思ってしまいますが、その前に「何か」に使えないか考えてみるのは楽しいことです。また、何らかの手を加えてリサイクルしたものは愛着もわき、長く使うことにもつながります。写真①の古いテーブルは、今も屋外用の作業台として活躍しています。


 (國分祥行・SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.88(2017年7月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.12」

※この記事は2017年に執筆したものです